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新しいチャレンジって苦しい。だけど、「楽しい」。新規事業の創造に情熱を注ぐ、山賀のキャリアとこれから

2023.06.30
株式会社オプトインキュベート
インキュベーション事業部
山賀 美裕 Yamaga Miyu
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通信業界でコンシューマー向けサービスのアプリ開発・運用の経験を経て、2017年オプトに中途入社。開発経験を活かしたデータの扱いを強みにアナリストとして従事。顧客分析に基づく戦略立案・施策設計・CRM運用を実施。2020年より業務範囲を拡大し、デジタルを活用したCX/EX向上を実現するプロジェクトのコンサルタント・PMを担当。2022年にグループ会社間の社内異動制度により、オプトインキュベートに異動。技術力と事業開発の両軸のスキルを活かした新規事業支援を実施。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社オプトインキュベートは、株式会社オプトに統合しております。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社オプトインキュベートは、株式会社オプトに統合しております。

オプトインキュベート社の戦略ディレクターとして、社内外の新規事業立ち上げに携わる山賀美裕。デジタルホールディングスグループの全社員が集結し、「新しい価値創造」を体現する取り組みを発表するプレゼンテーションイベント『New Value Forum 2023』にファイナリストとして出場し、事業創造に対する思いの丈を語りました。そんな山賀に幾度となく訪れたキャリア選択という岐路。そのたびに何を考え、どのような決断をしてきたのでしょうか。山賀が歩んできた道と次に描く未来とは。

事業創造への興味を抱いた学生時代

ーーー『New Value Forum 2023』から、早3か月。多くのグループ社員が見守るなかステージに立ち、新しい価値創造への挑戦を熱く語る経験は、山賀が目指す世界をいっそう明らかにしました。

山賀「オプトインキュベートの取り組みについて社を代表してプレゼンテーションをしたこと、『わたしはもっとこうしたい』という視点で話せたことは、良い経験になりました。さらに社外取締役の方を含む役員からフィードバックを受け、いまよりも具体性と高い視座を持って挑戦していく必要性に気づけたことも大きな学びとなりました。また、本番までのプロセスも、代表をはじめとするさまざまな人と対話する機会となり、そこで自分のやりたいことを伝えられましたし、それらにつながるきっかけを得られたことは良かったと思っています」

ーーー『New Value Forum 2023』では「新規事業開発の新たなビジネスモデル構築への挑戦」をテーマに、事業創造に取り組む意義や醍醐味をイキイキと語る姿が印象的だった山賀。そんな本人の興味関心の中心が、事業創造であると気づいたのは、大学時代のことだといいます。就職活動の時期に差しかかり、自分は何がしたいのかを考えて行き着いたその答えは、「手あたり次第に何でもやってみる」でした。挑戦して楽しいと思えることが自分のやりたいこと、自分に合っていることのはず、と思い、インターン先でのテレアポ業務、短期海外留学、簿記の資格取得、さらには学生団体に顔を出してメディア制作に携わるなど、まずは思いのままにさまざまことに取り組んだと振り返ります。

山賀「そうやって出会ったことの一つが、事業創造でした。このときは、『新しいことを考えるって、こんなにも自由なんだ』と思いましたね。大学主催のビジネスコンテストに出場して賞をいただいたことも大きかったです。楽しくて、うれしいことに評価もされて。自分に向いているのかも、と思うのにも十分な出来事でした。これをきっかけに同じような取り組みをしている仲間と出会うようにもなり、その人たちの存在が刺激となり、同時に目指す目標にもなっていきました」。

ーーー自分の進む道が定まった山賀。就職活動では、事業創造ができる会社や職種を希望し、通信業界に属する企業に入社します。ただ、内定時にはWebサービスの企画職を志望していたものの、配属はエンジニア職に。何があったのでしょうか。

山賀「入社後に自分から申し出て、配属先を変えてもらいました。研修期間を通じて、Webサービスの企画は、「顧客が何を求めているか?」と「それをどう実現するか?」という2つの視点が必要だと感じました。エンジニア職に従事することで、実現方法についても自分で考えられるようになり、ゆくゆく自分の業務範囲を広げることができると思ったんです。いつか“これがやりたい”というものが見つかったときのために、必要と思うことは制限を設けず全部やってみよう、と考えてのことでした」

エンジニアからデータアナリストへ。異色の転身を果たす

ーーーその日からエンジニアとして働き、3年目。山賀は一つの節目を迎えます。

山賀「エンジニア職と企画職が密接にかかわりながらプロダクトをつくる社風でしたから、たとえばアプリの細かい改修ならわたしからも自由に提案できました。データを見ながら、もっと売上を伸ばせるんじゃないかと仮説を立てて改修することを繰り返すうちに、このスキルを生かして、もともと志望していた企画職で活躍したいと考えるようになりました」

ーーーそんな矢先に出会った人物が、現在は株式会社ヤプリでエグゼクティブスペシャリストを務める伴大二郎氏です。伴氏は当時、オプト社のCRMコンサルタント(*1)として活躍していました。自身の仕事について語る伴氏に魅せられた山賀は、2017年、CRMコンサルタントとしてオプト社にジョインしました。

山賀「伴さんは自分の仕事を『お客さまとは誰かを本質的に考えること』と話していました。そのサービスはどんな人が対象なのか、その人たちに利用してもらうにはどういうアプローチをすればよいのかを考え、実行しているんだ、と。わたしもそんなふうに考えながら仕事がしたい、と強く思いました」

ーーー入社後はデータ分析を担当しながら、ときに伴氏の業務に同行し、そのノウハウや考えを実践から習得。そのようにして働く日々は、期待以上のおもしろさがあったと振り返ります。

山賀「まず、自分の考えているマーケティングや、データ活用の視野の狭さに気づけました。加えて、わたし自身がいち生活者として利用しているサービスの提供企業をお客さまとして担当し、扱うデータにお客さまの想いをのせて施策を行うこともやりがいがありました。業界も企業のフェーズも異なるさまざまなお客さまとの仕事を通してスキルの専門性が磨ける環境があり、『自分がやりたかった仕事はこれだ』と、思えたんです」

ーーーその後、2021年のオプト社再編にともない、デジタルシフト社へ異動。今度はCXコンサルタント(*2)としてお客さまと接する機会が増えたことは、仕事の広がりを実感できるばかりか、業務範囲をさらに広げていくにはどうすればよいのかを考えることにもつながった、と話します。
 

*1  CRM(Customer Relationship Management):「顧客関係管理」と訳すことが多い。企業と顧客が良好な関係性を築き、継続していくために、顧客情報を一元管理することで、顧客との関係性を維持・向上させるというアプローチ手法を指す。
 
*2  CX(Customer Experience):顧客体験、顧客体験価値を指す。商品やサービスを利用したときの体験だけではなく、顧客が商品やサービスを購入するまでの過程や購入後のアフターフォローなど、自社商品に関わるすべての体験を表している。
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『New Value Forum 2022』をきっかけに、新規事業への情熱が再燃

ーーーこのようにして自分が求める働き方を追求するさなか、山賀は現在の仕事につながるきっかけをつかむことになります。

山賀「アパレル業界のお客さまを担当し、デジタルを活用した接客現場の改善を任されました。オンラインのデータと分断された状態にあるオフラインのデータ――メモやスタッフさん同士の口頭で管理されているアナログの情報をデジタルでどのように活用していくのかを検討するなか、それを管理するツールのイメージをノーコードでつくってお客さまに提案したことがありました。コストの制約がある中で、どのように実証実験を進めるか悩んでいるタイミングだったのですが、お客様からも『たしかに、これなら進められそうですね』と良い反応をいただき、プロジェクトが前に進みました。クイックにプロダクトを構築することで、クライアントの意思決定を後押しできるし、その先にいる顧客からのフィードバックを得ることができプロジェクトが成功につながると実感できました。また、これをきっかけに昨年の『New Value Forum 2022』で、オプトインキュベートがクラウド型開発サービス『Pocone(ポコン)』でスピーディーにサービス開発できるプロダクトを構築していることを思い出しました」

ーーー上述の経験から新規事業の仮説検証の案件に携わりたい思いを募らせていた山賀にとって、渡りに船となったのが、グループ会社間の異動制度「グループジョブポス」です。そこにオプトインキュベート社の募集を見つけた山賀は、応募を決断。代表取締役の齋藤が抱く情熱にも心を動かされ、2022年6月、同社に異動します。

山賀「オプトインキュベートは、新規事業の開発支援を行っており、わたしも企業の新規事業部門の担当者や、ビジネスコンテスト優勝者の方等の事業化を支援しています。加えて、社内の新規事業として『Pocone』に次ぐ新しいプロダクトの立ち上げにも携わっています。
異動して気づいたのは、新規事業には考えることがいろいろある、ということ。お客さまのこと、ユーザーのこと、実現するフェーズになればマーケティングのこと、開発のこと、リリース後はPDCAを回すためにデータを見て、KPIを設定して次のアクションを決めて……のように盛りだくさんなのですが、これらはこれまでのキャリアの中で一通り経験したことでもあり、それらが活きる領域に来たことを実感しています。振り返れば、新しいことに挑戦しようと思い立ったときのために、と思ってやってきたことが、図らずも結びついた感が。初心に戻れたというか、学生時代、事業創造に挑戦して楽しかった記憶が呼び起こされたような気持ちです」

お客さまから刺激をいただきながら、新しいチャレンジをし続ける

ーーーそういって充実した表情を浮かべる山賀は、いまの仕事への思いをこのように語ります。

山賀「一般的に、新規事業の成功確率はわずか数パーセント。これはつまり自分が携わっているプロジェクトが1か月後にはどうなっているのかまったくわからない状態ということです。あらゆる情報が足りないし、あったとしてもすべてを調べて検証することも難しい。いまの限られた情報で意思決定して進むしかないというヒリヒリ感がプレッシャーになるときもあれば、『やるしかない』と腹を決めて進む原動力になることもあります。文字通り、“先の読めない”仕事ですが、諦めなければ失敗じゃないという気持ちで続けています。また、お客さまから刺激を受けることの多い環境でもあり、そこに感化されて頑張ろうという気持ちをいただいてもいますし、わたしからも何かを感じ取っていただけているのかもしれません。このように、パートナーのような関係でお客さまと向き合えることは、大きなモチベーションです」

ーーーそう思えるのもまた、事業創造の当事者という気持ちで、ここまで走ってきたからでしょう。

山賀「自社事業の立ち上げにかかわるようになって、なおさら分かる部分が増えたように思います。同じ立場で、といえるほど経験豊富ではないものの、常にそうありたい気持ちでチャレンジしています。お客さまの悩みに対し、経験をもとによりそっていく。そんなことを実現したい、と思っています」

ーーー常に自分に素直に。そのときの自分に必要なことを自分に問い、答えを出してきた山賀は、まさに初志貫徹を目指す人。この次は、その先は、何を選択していくのでしょうか。

山賀「新しいチャレンジって苦しい。だけど、楽しくもあります。ですから、この先もチャレンジを続けていきたいし、その輪が広がればいいと思っています。そのためにも、世の中を変えるような新しい仕組みや構造を、お客さまを通して、あるいはオプトインキュベートとしてつくっていく。その結果、自社とクライアント両者の業績にインパクトを及ぼすことで、結果を出していきたいです。

また、自社事業の立ち上げやお客さまのプロジェクトを通し、私自身も事業創造という新しい価値創造に挑戦している、と感じています。いまは、その思いで満たされていますが、この先はまだ分かりません。『これだ』と思えるものが見つかれば挑戦するのかもしれないし、いまの仕事が楽しければずっと続けているのかもしれません。これまでも、その瞬間、その瞬間でやりたいことを選択してきたので、今後もそのスタンスは変えずに自分に必要なことを見つけては進み続けたいですね」

~『New Value Forum 2023』の舞台に立って~

『New Value Forum 2023』は、私がこのグループで働く中で目指すことを見直すきっかけとなりました。いち社員である私が、会社を代表してグループ全社員の前でプレゼンをすることで、たくさんの発見がありました。
例えば、最終発表までのプロセスの中で、ボードメンバーに対して、オプトインキュベートはどのような成果をあげられたか、これからどのような変革を目指すか自分の考えを壁打ちすることで、個人のみの視点ではなく、会社視点で構想するようになりました。
また、最終プレゼンを通じて、さまざまなフィードバックをいただきました。自分の目指すことを発信することで、より高い目標で事業創造するためのアドバイスをいただくことや、挑戦の機会も増えることを実感できています。

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また、昨年実施した『New Value Forum 2022』のファイナリストである、オプトインキュベートCTOの山岸さんからは「来年は、また自分もチャレンジしようと思った」とお声がけいただきました。山岸さんに刺激を受けた私が、今度は山岸さんに刺激を与える側になれたことは、思いもかけず嬉しいことでした。
今後もオプトインキュベート社内はもちろん、グループ、クライアント、顧客に対して、自分の情熱で少しでも社会をより良い方向へ進めることを実現していきたいと思います。

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