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激変する市場にあっても、楽しみながら仕事をしたい。オプトが提供する新サービス『Oxcim』のプロジェクトマネージャーが語るECの未来

2022.09.22
株式会社オプト
ECチャネル戦略部 チームマネージャー
塚本くるみ Tsukamoto Kurumi
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2013年、新卒でオプトに入社後、Platform IDに出向。SSP事業に配属され、法人メディア営業を担当する。2017年、株式会社brainyの創業メンバーとして参加。メディア支援事業を手がける。2019年、Amazon戦略部(現・ECチャネル戦略部)に異動。2021年よりEC統合プラットフォーム「Oxcim」のPMを務める。

※本文は取材当時の情報です。

オプト社の新規サービスとして大きな注目を集めている業界初の無料ECプラットフォーム『Oxcim(オキシム)*』。そのプロジェクトマネージャーを務めるのが同社ECチャネル戦略部の塚本だ。塚本がこれまで歩んできたキャリアとは、そして「Oxcim」で目指す未来とは。

* Oxcim(オキシム):複数のECモールを総合的に判断し、クロスチャネルで最適化を目指す、業界初のSaaS。ECモールでの売上拡大に向け、市場分析やポジショニング、課題発見、売上の要因まで一連のプロセスにおける分析が容易に行えるようになります。

EC市場が拡大している中、新しいサービスを手掛ける

2022年6月、オプト社は複数のECモールを総合的に判断し、クロスチャネルで最適化を目指す、業界初のEC統合プラットフォーム「Oxcim」の提供を始めました。ターゲットとなるのは、Amazonや楽天市場やPayPayモールなどのECモールに商品を出店するメーカー企業。現在メーカー企業の大きな課題は、多様化する消費者の購買行動に対してそれぞれのECモールごとの特徴を抑えることです。例えば大型セールに向けてポイントを駆使し、ECモールごとに最適な市場分析やポジショニングを考案した上で課題解決を行うこと。さらには、それらのECモールの最適化を単一モールではなく複数モールを総合的に判断しクロスチャネルで最適化した戦略づくりを行うことです。

そこで、長年に渡りデジタルマーケティング業界を牽引してきたオプト社の知見を活かして、それらの課題を支援しサポートできるような無料のデータ統合プラットフォームを提供することになりました。現在「Oxcim」は、Amazonと楽天市場へのチャネル拡張の統合を完了させています。2022年内に国内3大ECモールのデータ統合を目指しているのでPayPayモールのデータ統合に向けて動いており、その後2023年にはShopifyなどの自社ECの対応も行う予定です。

「Oxcim」を取り扱う部署であるECチャネル戦略部では、メーカー企業の販路のデジタルシフトを戦略立案から実行支援まで一気通貫で行う伴走型DXコンサルティングの「ECパートナーサービス」も提供しています。単なる広告代理店でなくマーケティングの上流からメーカー企業を支援し唯一無二のパートナー関係として併走できる存在を目指しています。
そんな中私は、ECチャネル戦略部で「Oxcim」のプロジェクトマネージャーとして、今後さらに多くのメーカー企業に愛用され、価値あるプロダクトになるよう、日々業務に取り組んでいます。

本気で学生に向き合う姿勢に感動して入社を決意

学生時代から映像作品が好きで自分自身でテレビ番組を作ってみたいという思いから、大学ではメディア学科に進学し社会学を学んでいました。大学で学んでいくうちに、テレビよりも広告による行動心理に興味を持つようになりました。例えば同じ「水」でも、広告のアプローチ方法で買う人が異なります。人の心を動かし、人の行動が変わるきっかけになる広告に面白さを感じ、就職活動では広告業界を中心に検討していく中でオプト社に出会いました。

入社前の印象的な出来事としては、一次面接の逆質問で面接官が教えてくださった仕事の大変さを伺った時のことです。面接官が語ってくださった経験談はその面接官と上長との話で、たくさんの苦労がある中で『チームで働くことの大切さ』を教えていただきました。その時に個人ではなくチームで顧客を支援し助け合い切磋琢磨できるオプト社で働いている方々に魅力を感じ、私自身もこのような環境に身を置きながらチームで働く一員になりたいと強く思いました。

さらに印象的だったのは面接後に面接官の名刺もいただいたことです。他の企業の面接では名刺をいただく機会などなかったので驚いたのですが、オプト社にとても惹かれていたので、後に直接お礼のメールを送りました。すると、とてもフラットに接してくださったんです。「わからないことがあれば聞いてほしい」とその方が率いる社員3名と食事の席を設けてくださって、仕事で印象的な話や辛かったことなどを伺うことができました。どの質問にも丁寧に答えてくださる姿や、まだ一次面接に進んだばかりで、入社するかしないか分からない学生にここまでしてくださることが非常に嬉しかったですし、感動したことを覚えています。本気で学生に向き合っている姿や、事業内容への興味から入社を決めました。

仕事だけでなく、「人と人」の関係を築く

入社してからしばらくは、広告掲載するメディア(媒体社・パブリッシャー)支援の営業に従事しました。もともと新聞やTVなどのメディアに興味があったこともあり、やりがいをもって働いていました。上司は入社以降ずっと変わらず、現在ECチャネル戦略部の部長を務めている山岡です。

今でも山岡からは沢山のことを学んでいます。この頃は、メディア支援事業を分社化し株式会社brainy(ブレイニー)を立ち上げ、最後には会社を畳むというなかなか社会人経験の中でもまれな経験をさせていただきました。その経験を通して、誰の何のために働いているか考えることの大切さを教わり、ビジョン・ミッションを考え、会社や事業を行う上での基盤となる経営スキルはもちろんのこと、営業活動を行う上で、顧客ファーストを体現し利益を上げて給与をもらうという当たり前のことの難しさを学びました。とても吸収することが多く尊敬できる方です。顧客に対して単に仕事のみの繋がりでなく、「人と人」との関係性を築くことの大切さも学びました。

当時、向き合っているメディアの中には、インターネット広告に不信感を抱く方も多くいました。そのため心がけていたのは、山岡の教えにあるように、仕事だけでなく「人と人」との関係性を築くことです。顧客からの信頼を得るためには、私という人間やオプト社の目指す世界観を知っていただき、信頼していただくことが大事だと考え、30社以上の顧客一人ひとりと密にコミュニケーションを取るようにしました。仕事の場面だけでなく、ご飯を食べに行ったり、ときには休日に一緒にスポーツをしたりしながら、強固な関係性を築いていきました。そうやって人となりや仕事への思いを知っていくうちに、より関係性が深まり、仕事のご縁にもつながりました。実際に契約いただいた後も、単に目先の利益拡大のみにとらわれず、人と人とのコミュニケーションを大事にしました。

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目先の利益にとらわれず、顧客ファーストで仕事に向き合う

メディアの売上拡大を目指す上で様々な課題解決をしてきましたが、大きな課題だったのは広告の収益化とユーザビリティの両立です。編集部が書く記事とそれを読むユーザー、そしてそれを阻害する広告は相反する立場にあります。メディアが抱える課題の1つに、広告を取り入れれば入れるほどメディアにとって収益化につながるのですが、ユーザビリティは損ねるということがありました。

その課題を踏まえて工夫したことは、中長期的にメディアのことを考えた上で広告を減らすご提案を行ったり、時には収益性を考慮し動画広告などの頻度を調整するようなマネタイズの方法を提案したりすることです。広告を配信すればするだけ自社の利益につながる広告代理店ではありますが、顧客の課題と真摯に向き合い中長期的に向き合っていく中で広告を削減するような提案を行った結果、メディアの売上拡大に貢献することができたのは喜ばしいことでした。顧客ファーストで仕事に向き合う姿勢はこういった行動で固められていったような気がしています。

メディア支援の仕事はとても楽しかったのですが、グループの方針の変更から2019年にbrainyは解散することとなりました。私自身、立ち上げから携わってきたので、解散が決まった時はとてもショックでしたし、退職して別のフィールドに行くことも考えましたが、一方で自分が築いてきた仕事を認められた喜びも感じました。顧客が解散することをしって涙してくださったことあり、ここまで信頼関係を築けていたことに、がんばっていてよかったと心から思いました。

メンバー同士で話し合い、ビジネスのこれからを決める

brainyのメンバーは組織力やチームワークを評価されていたこともあり、解散後そのまま同じメンバーが、オプト社のAmazon戦略部(現 ECチャネル戦略部)に配属されました。

そこではまず、部署のビジョンを策定することから始めました。この組織は、誰の何のために働くのか、どんな方法で顧客に価値提供をするべきか、部署にいるひとりひとりがチームとして向かうべき方向を真剣に考え合いました。意見が異なったときも反発し合うのではなく、それぞれの意見を尊重し個性を受け入れながら前に進んでいこうとする姿を見て、温かい部署だと感じました。

当時の事業内容は、Amazon広告のコンサルタントとしてメーカー企業と伴走すること。私はマネージャーとして、メンバーのマネジメントや年間の事業計画を中心に担当しました。今までの対メディアの仕事とはまったく異なる仕事でしたが、これまで培ってきた経験が役立つ場面も多くあり、興味深く感じました。チームメンバーにも恵まれ、EC業界を知っていくことの面白さを感じ、この部署でがんばり続けようと思いました。

市場から求められていることを追求し、2020年にはAmazon戦略部からECチャネル戦略部に名称を変更、事業内容も大きく変更しました。「デジタルシフトによってメーカーの販売チャネルを最適化する」というミッションを掲げていたため、Amazonの広告だけではなく複数チャネルを横断し販促やマーチャンダイジングなどサービスへ支援範囲を拡張しました。

現在、私は冒頭お話したようにECチャネル戦略部で「Oxcim」のプロジェクトマネージャーとして働いています。このプロジェクトは、「広告代理店のオプト」という従来のイメージを変えるような、一大プロジェクトになります。

分からないことばかりの状態からのスタートでしたが、私の周りには様々な知見を持つプロがたくさんいます。分からないことがあればチームに相談し、様々な方の知見を取り入れながらプロジェクトを進行しています。おかげで2022年6月には、無事「Oxcim」をリリースすることができました。決して1人でやり遂げたことではなく、多くの関係者の想いや知見、スキルがあってこそできたサービスなので感謝でいっぱいです。

変化を楽しみながら、自分のキャリアを描きたい

今後は「Oxcim」をより沢山のメーカー企業に活用いただき、消費者のニーズに合わせてメーカー企業が販売チャネルの最適化を行いながら事業成長が実現できる世界観を追求していきたいと考えています。ゆくゆくは、オプト社の新しい事業の柱に「EC支援事業」を加えられるようにしたいです。

日々の仕事において心がけていることは、ECチャネル戦略部の行動指針にもなっている「変化を楽しむ」ということです。EC市場は目まぐるしくテクノロジーが進化しているので、まず私自身が率先して組織を牽引し、変化を楽しむことが大事だと考えています。

これまでのキャリアを振り返ってみると大学時代に思い描いていたものとは大きく異なっています。しかし、どんな仕事でもいつの間にか夢中になっていて、気が付いたら働くことが好きになっていました。様々な転機の中、自分自身で選択してきたことがよかったのかなと考えていますが、たとえばbrainy社が解散してしまう悲しさから、転職という道も考えたけれども、この場所に残ったのも私の1つの選択です。その大きな理由は、周りの人に恵まれていたからだと思っています。このメンバーだったら、どんな仕事でも楽しいだろうと考えていますし、全力で顧客に向き合うオプト社の人たちが素敵だからこそ、ずっと働き続けたいと思い、今の道を選択しています。これからも大好きな人たちと共に、EC支援の道を切り拓いていきたいです。

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~『New Value Forum 2023』の舞台に立って~

『New Value Forum 2023』は、ECチャネル戦略部でどんな挑戦をしているのか、事業全体のことを整理して社内に発信するいい機会でした。今回はオフライン開催だったこともあり、私自身の熱量も会場で伝えられたことをとても嬉しく思います。

プレゼン後には、社外取締役を含めた役員の方々からご意見をいただけたことがとても貴重な時間だったと思っており、自信にも繋がりました。マネージャーとしても、New Value Forum は、部署のプレゼンスを上げるいい機会だと考えていたので、最近入社した中途社員や若手社員の視座を上げるきっかけになれれば嬉しいなと感じています。

また、周りからの反応や新しい兆しとして、社員の方々には成長した姿を少しでも見てもらえたら嬉しいと思っていたので、過去にお世話になったグループ各社の先輩や入社のきっかけをくれた先輩から連絡をいただけたのが嬉しかったです。
New Value Forumを通してグループ各社の兆しを知ることで、横連携をする良いきっかけになったと感じました。これからも、頑張ります!
 

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発表直後の塚本・山岡(上司)がステージに上がるようす