【イベントレポート】事業立ち上げ&解散を経験した塚本くるみと考える、楽しみながら仕事をする方法とは?

株式会社オプト
ECチャネル戦略部 マネージャー
塚本 くるみ Tsukamoto Kurumi
プロフィールを見る

2013年、新卒でオプトに入社後、Platform IDに出向。SSP事業に配属され、法人メディア営業を担当する。2017年、株式会社brainyの創業メンバーとして参加。メディア支援事業を手がける。2019年、Amazon戦略部(現・ECチャネル戦略部)に異動。2021年よりEC統合プラットフォーム「Oxcim」のPMを務める。

株式会社オプト
ECチャネル戦略部 部長
山岡 真士 Yamaoka Masashi
プロフィールを見る

2006年 株式会社オプト入社。データやSaaSに関わる新規事業立ち上げに複数携わる。パブリッシャー向け支援事業にて子会社を設立、代表を経験。2019年 オプトへ帰任し、ECチャネルの最適化を担う部門を責任者として推進。チャネルを横断した戦略支援を行うべくECチャネル戦略部を組成し、事業拡大中。

 デジタルホールディングスグループ(以下、当社グループ)では、パーパスやバリュー(5BEATS)にも記している「新しい価値創造」を体現する社員を讃えるグループ社員総会『New Value Forum』を2021年度から開催しています。今回、この機会を年に一度に留めるのではなく、年間を通して社員とともに探索する機会にしたいと考え、『New Value Forum 2023』のファイナリストたちによる社内イベントの開催に至りました。

今回、『New Value Forum 2023』プロフェッショナル部門において準グランプリを受賞した株式会社オプトECチャネル戦略部チームマネージャーの塚本くるみと、同部部長の山岡真士による座談会と懇親会を、第一弾イベントとして2023年9月26日(火)に実施しました。

イベント参加者からは、「事業の変遷と個人のモチベーションの推移を重ねることで、自分自身を投影しながら理解ができた」「プロダクトを生み出し、ユーザーを増やしながら課題を解決していく当社グループならではの一つの型を知ることができた」など、さまざまなコメントが寄せられました。

こちらは、その座談会の内容をまとめたレポートです。

photo

座談会開始前のお二人の様子
 

 

お客様にとって、唯一無二のパートナーを目指す

山岡
まずは私たちECチャネル戦略部について紹介します。

塚本
私たちは「ECチャネル最適化を事業成長の原動力に」というミッションのもと、現在3つのサービスを展開しています。具体的には、1つ目に「ECモールの広告運用代行」、2つ目に複数のECモールを総合的に判断し、クロスチャネルで最適化を目指すツール「Oxcim®(オキシム)」の提供、そして、3つ目に販路のデジタルシフトを戦略立案から実行支援まで一貫して行う「ECパートナーサービス」です。これらを通じて、単なる広告代理店としてではなく、お客様の事業におけるマーケティングの上流から下流までの支援へとアップデートすることで、唯一無二のパートナーとして併走できる存在を目指しています。

slido

現在EC市場が活況ですが、これまで複数のECモールを総合的に分析できるツールはありませんでした。こうしたなかで、「Oxcim®」は業界で初めて複数のECモールを総合的に判断し、クロスチャネルで最適化を目指すSaaSとして開発しました。

皆さんも商品を購入する際、SNSをきっかけに知り、Amazonで商品を調べ、楽天市場でポイントをつけて購入するなどといったチャネルを横断して商品を購入した経験があるのではないでしょうか。
このような、チャネルをまたいだ購買行動へ対応するべく、2022年6月から「Oxcim® β版」の提供を開始しました。フリーミアムモデル(※1)での展開や、EC業界に特化したツールが画期的とされ、日本経済新聞をはじめ、リリース以降多くのメディアでもお取り扱いいただいています。

※1 フリーミアムモデル:基本機能を無料で提供し、より高度な機能やサービスについては有料で提供することで、利益を生み出すビジネスモデルのこと。

slido

 

目の前のミッションに真っすぐに向き合い、前向きに捉える強さが、外部環境に翻弄されない軸となる

山岡
塚本さんは、どのような経歴を歩んでこられたのですか。

塚本
過去を振り返ってみると、モチベーションの高い時期と低い時期があったのが正直なところですね。新卒で入社してすぐの頃は、とにかくがむしゃらに働いていましたが、当時は目標に対してうまく向き合えず、自分で定めた目標に対しても行動が伴っていなかったこともあったと思います。
その後、さまざまな環境変化があるなかで、媒体支援事業を行う株式会社brainy(ブレイニー)の立ち上げに携わりました。愚直に仕事に向き合うなかでお客様から信頼もいただき、結果として全社納会で賞を獲得でき、お客様に価値を還元できるようになりはじめた時期もあったのですが、brainyが解散になってしまったんです。お客様に解散をお伝えした際、ご担当者の方が涙してくださったことは、今でも1つの仕事での成果として思い出に残っています。

brainy解散後は、オプトのAmazon戦略部(現 ECチャネル戦略部)に配属されました。チームメンバーにも恵まれ、EC業界を知っていくことの面白さを感じ、この部署で頑張り続けようと思いました。

もちろん座学や日々の努力をすることは大事ですが、目の前のことに常に真っすぐに向き合い、前向きに捉えることが今に繋がっていると考えています。

slido

山岡
brainy解散後、どのようにモチベーションを保っていたのですか。

塚本
最初はAmazon戦略部にいた既存のメンバーを中心に、多くの人に支えられてモチベーションを保っていました。媒体支援事業から自分の知見のないEC事業に身を置きましたが、新しい学びのなかで徐々に仕事が楽しくなっていった感じがあります。
Amazon戦略部に配属になった直後に、この組織は「誰の何のためにあるのか」を、役員も含めたメンバーでディスカッションをしながら意志を統一していきました。突き詰めていくと、私たちはAmazonに広告を出稿することがゴールではなく、Amazonはお客様の売上を拡大するための一手段でしかないという結論に辿り着きました。その結果できたのが、冒頭にご紹介した「ECチャネル最適化を事業成長の原動力に」というミッションです。

参加者
チームビルディングで、何か工夫していることはありますか?

塚本
チーム全員のミッションや部署の向かうべき方向性をOKR(※2)を使いながら可視化し、お互いのミッションが一目で分かる状態にしています。これにより、認識の齟齬による誤解が生じないように工夫しています。

※2 OKR:
「Objectives and Key Results」の略称で、達成目標と目標の達成度を測る主要な成果を設定することにより、企業やチーム、個人が共通の重要課題に取り組めるようになる目標管理手法のこと。

新しい価値は、お客様のニーズと自分たちの理想の掛け算から生まれる

参加者
お客様と接するなかで意識していることはありますか?

塚本
できるだけお客様のもとに足を運び、お客様の課題に対する解像度を高く持つことを常に意識しています。それにより、どのようなサービスを提供していけば、お客様にとって「かゆいところに手が届く」存在になれるのかが分かるんです。

山岡
私からも少し補足をすると、お客様にお聞きするだけでは本質的な課題は見つからないケースもあると考えています。お客様のなかには「クロスチャネルでの分析ができない」という課題を感じている方は一握りです。
しかしながら、自分自身がエンドユーザーとしての購買行動を思い返すと、Amazonのサイトだけを見て商品を購入することはほとんどなく、さまざまなサイトをまたいで検索することが一般的です。私たちのなかにある理想の状態と、お客様の課題を掛け合わせて課題設定をしてサービスを作り上げていくことが重要だと思います。

photo

座談会の様子
 

当社グループでは、今後も一人ひとりが情熱の炎を灯し続けられるように「新しい価値創造」への想いをグループ内で共有し、讃えあう風土を醸成してまいります。