withNOUCHI 情熱オーナー対談 特別編 New Value Forum 2023の裏側 ファイナリストの想いと変化

2023.09.26
株式会社デジタルホールディングス
代表取締役社長 グループCEO
野内 敦 Atsushi Nouchi
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1967年生まれ。東京理科大学工学部を卒業後、91年に森ビル入社。96年にオプト(現デジタルホールディングス)に入社。99年に取締役に就任。2006年からはCOO(最高執行責任者)、その後数々の戦略子会社の設立・運営に携わる。13年より投資育成事業の責任者として陣頭指揮を執り、出資先への経営指導やビジネスモデル開発において、多くのベンチャー企業のIPO(新規株式公開)を支援。15年よりBonds Investment Groupの代表取締役に就任し、現在も兼務。20年3月にデジタルホールディングス代表取締役社長 グループCEO(最高経営責任者)に就任。

株式会社オプトインキュベート
インキュベーション事業部
山賀 美裕 Miyu Yamaga
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通信業界でコンシューマー向けサービスのアプリ開発・運用の経験を経て、2017年株式会社オプトに中途入社。開発経験を活かしたデータの扱いを強みにアナリストとして従事。顧客分析に基づく戦略立案・施策設計・CRM運用を実施。2020年より業務範囲を拡大し、デジタルを活用したCX/EX向上を実現するプロジェクトのコンサルタント・PMを担当。2022年にグループ会社間の社内異動制度により、株式会社オプトインキュベートに異動。技術力と事業開発の両軸のスキルを活かした新規事業支援を実施。

株式会社バンカブル
SalesDivision
松山 陽裕 Yosuke Matsuyama
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2019年:三菱UFJニコス株式会社入社。法人向けのアカウンティング営業とクレジットカードの加盟店開拓に従事。
2020年:株式会社デジタルシフトの営業担当者として、のちの『AD YELL』となるサービスの立ち上げをサポート。
2021年:新設された法人専門の営業部隊に異動。チームリーダーとして戦略立案やチーム内の案件管理などを行う。
2022年:取引先であった株式会社バンカブルに転職。プロダクト開発とセールスに従事。

株式会社デジタルシフト
取締役
前村 真之介
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2006年:株式会社オプト(現株式会社デジタルホールディングス)入社。
2011年:大手総合代理店に出向。デジタルメディア、クリエイティブプランニングを担当。
2014年:株式会社オプトへ帰任後、マーケティング・クリエイティブを中心に組織立上げを担当。
2019年:株式会社オプト マーケティング事業執行役員
2021年:株式会社デジタルシフト 取締役
 

nishiyama
西山 菜寧 Nana Nishiyama
株式会社オプト オペレーション拠点戦略部
2016年に新卒で株式会社オプト入社。運用型広告のSV(スーパーバイザー)を経て、2019年から運用型広告に関わる業務プロセスの設計や改善に従事。プログラミング未経験からRPAやGoogle Apps Scriptを習得し、多岐にわたる業務を改善。またそのスキルを伝播すべくグループ全社向けの研修を企画して定期的に実施。2023年からはエンジニア部門と連携して、社内業務のDXを推進している。New Value Forum 2023 プロフェッショナル部門 グランプリ受賞。

tsukamoto
塚本 くるみ Kurumi Tsukamoto
株式会社オプト ECチャネル戦略部
2013年、新卒でオプトに入社後、Platform IDに出向。SSP事業に配属され、法人メディア営業を担当する。2017年、株式会社brainyの創業メンバーとして参加。メディア支援事業を手がける。2019年、Amazon戦略部(現・ECチャネル戦略部)に異動。2021年よりEC統合プラットフォーム「Oxcim」のPMを務める。New Value Forum 2023 プロフェッショナル部門 準グランプリ受賞

情熱オーナー対談とは
代表取締役社長 グループCEOの野内敦が、デジタルホールディングスグループで活躍する情熱オーナー※1と対談し、事業の内容や取り組みへの想いをお伝えする企画です。一人ひとりが日々何を考え、どのような姿勢で事業に向き合っているのか、その真相に迫ります。

※1 デジタルホールディングスグループでは、バリュー「5BEATS」の体現者を情熱オーナーと呼んでいます。
URL:https://digital-holdings.co.jp/philosophy/value

トークテーマ①:誰にどんな想いを届けるためにエントリーしましたか?

野内:今回は「New Value Forum 2023」プロフェッショナル部門のファイナリスト5名の皆さんにお越しいただきました。「New Value Forum」が終わってからの皆さん自身の心境や、組織の変化などについて伺いたいと思います。
早速ですが、最初の質問です。そもそも、誰にどのような想いを届けるために今回エントリーしたのかを教えてください。

▼ファイナリストの回答
山賀:「グループの方にオプトインキュベートを知ってもらう」
松山:「熱い想いをただ伝えたかった」
西山:「(想いを届けるではないのですが、)経営陣がこれを新しい価値だと判断するのかを問いたかった」
塚本:「新卒〜全社員と部内メンバーに、事業への熱量を届けたい 」
前村:「グループ社員(特にDS以外)に、事業を知ってほしい」

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野内:自社の事業を知ってもらいたいというのが2人で、熱量を届けたいというのが2人ですね。そして、経営陣に問いかけたいという回答が1人。先ずは松山さん、「熱い想い」とありますが、それは「誰に何を」伝えたかったのでしょうか。

松山:バンカブルのことを、もっと知ってほしかったんです。バンカブルに入ってから、この事業のことが本当に好きで、真摯に事業に取り組んでいる自分を感じています。また、自分だけではなく、バンカブルのメンバーは皆、熱いタイプの方々です。そこで、バンカブルの人たちが熱い想いで事業に取り組んでいて、真剣にお客さまに向き合い、市場価値に対しても何か貢献していこうという動きがあることが、少しでもグループの社員の皆さんに伝播すれば良いなという想いがありました。

野内:その熱量はプレゼンからも感じていました。塚本さんも熱量については同じですが、「誰に」という部分が明確に出ています。

塚本:ECチャネル戦略部は広告事業の人たちとあまり関わりがなかったため、グループの皆さんが全員集まる機会に、自分たちの事業を知ってもらいたいという熱量が強かったです。

野内:自分のやっている事業をグループの他の人に知ってほしい、伝えたいという点で4人は同じですね。西山さんは、「経営陣がこれを新しい価値だと判断するかを問いたかった」とありますが、その問いはどのような答えとして返ってきましたか。

西山:グランプリという結果はもちろん、最終審査まで通過させてくださったこと、そして、「New Value Forumは新規事業コンテストではない」というメッセージもいただいたため、自分のやってきたことが「新しい価値創造」だと認められたと思っています。

野内:新規事業などわかりやすいものは私たちも判断しやすいのですが、西山さんのプレゼンをどう見るかというのは実際に色々な意見がありました。その上で、最終的に審査員が西山さんをグランプリに推したことを考えると、経営陣だけではなく他の人たちも「これこそが新しい価値創造だ」と認めたということだと思っています。山賀さんはどのようなことを考えていましたか。

山賀:応募する時には真剣に考えきれていなかった部分もありました。ただ、選考のプロセスを通じて、考えなければいけないなと思い直すことや、その過程で練られる考えもあると思います。皆さんの回答を聞いていると、エントリーのハードルが上がっているかもしれませんが、出ることを通じて成長できる部分もあるのではないかと感じています。

松山:実際にエントリーした後に、何を伝えたいかを考えた側面もありますね。

前村:私たちが皆、このような回答をしたということは、今これが伝わっていないという実感や課題感があったのだと思います。「知ってもらいたい」というのは逆に言えば、普段は知られていないと感じていたということです。

野内:もしかしたら「New Value Forum」は情報を皆さんに共有する場にもなっているのかもしれないですね。

松山:自分たちが頑張ってきたことを自慢したいと思えるほど、誇りを持って仕事に取り組んでいるため、平たく言えば「皆、知ってよ!」という気持ちでした。

野内:良いですね。ありがとうございます。
 

トークテーマ②:NVF後の個人、チームのマインドにおけるポジティブ/ネガティブの変化は?

野内:次の質問に進みます。「New Value Forum」が終わった後、個人やチームのマインドに変わったところはありますか。

▼ファイナリストの回答
山賀:「目指す目標が大きくなった+自分事化された」
松山:「ポジティブ:仲間意識 ネガティブ:なし」
西山:「挑戦する人がめちゃめちゃ増えた。slackチャンネルの #gas_communityは+100名 相談件数は3倍に」
塚本:「責任ができた」
前村:「自分が何を成しとげたいか明確になった。デジタルシフト社の目指すところがわかりやすいと言われた」

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野内:松山さんと西山さんは社内連携という意味で似ていますね。塚本さんと山賀さんは、当事者意識という面は同じかもしれません。

塚本:「New Value Forum」を通して思考が整理されました。自分はこういうものを本当は目指したかったんだと、改めて感じる機会になりました。

前村:起点は知ってほしい、伝えたいということでしたが、知ってほしい内容を考えれば考えるほど、そもそも自分は何をやりたかったのか、これを通じて何を成し遂げたいのかを改めて考えることができました。これは非常に良かったです。

野内:山賀さんに伺いますが、「目指す目標が大きくなった」というのはどうしてでしょうか。

山賀:私を含めたメンバーレイヤーでは、自分がやりたいことを自分で部外に向けて発信する機会はそもそもありませんでした。そのようななかで、今回、私個人だけではなくオプトインキュベートを背負って「New Value Forum」という場で発信したことが非常に意義深いことでした。懇親会で鉢嶺さんや社外取締役の方と話したのですが、なかなか自分に直接フィードバックをいただける機会はないため、貴重な経験でした。

野内:それは良い機会ですね。「責任ができた」と回答した塚本さんも似た気持ちですか。

塚本:目標が高くなったというよりは、自分で決めた目標を皆の前で言ったことで、それに対して有言実行するという気持ちが高まりました。

野内:西山さんは、発信したことで仲間が増えていて、それが数字にも表れているという意味ですか。

西山:今までも、色々と相談をしてくださる方は多くいましたが、新しい方々が増えて、一人ひとりがどんどん一歩ずつ挑戦をし始めているのをダイレクトに感じている日々です。

野内:そうした人が増えてきて、この次の展開はどうなりますか。

西山:今はオプトで「DX推進プロジェクト」というものが立ち上がっており、より難易度の高い社内業務の改善や、新しい武器作りにも取り組んでいます。今後は、こうした難易度も高いけれどインパクトも大きいことをやっていきます。あとは、個人的には、一歩踏み出している人のお給料を上げる一翼を担いたいと思いながら働いています。

野内:1,000人規模のグループ会社の中で、300人の社内コミュニティがあるということですよね。前村さんには、具体的にどういうところが「明確になった」のかを聞きたいです。

前村:私は、「新しい価値創造」だけではなくビジネスモデルをつくろうというプレゼンテーションをしました。普段から言っていることではありますが、プレゼンテーションの中身を考えている時に、なぜそこにこだわっているのかを、自分で自分に問いかけていました。その結果、自分がこれまでのビジネスで経験してきたことや、自分がどうしてそれにこだわっているのかを改めて整理できました。そして、それらを整理した上で、どうして自分がデジタルシフト社でビジネスモデルをつくることにこだわっているのかをプレゼンテーションできたため、まさに、自分が何を成し遂げたいのかが明確になったと感じています。なぜそれをやらなければならないのかという、自分の中での理由がちゃんとできたというのは非常に重要でした。

野内:確かにプレゼンテーションを通して、これが本当にやりたかったことだと明確になることはあると思います。他の皆さんはいかがですか。プレゼンテーションをしていて何か気づいたことはありますか。

松山:前村さんのお話はとてもわかります。事業をやる上でも、全てを伝えることは難しく、内容を削ぎ落としていき、一番伝えたいことに集中してプレゼンテーションをすると思います。そのように突き詰めていくと、「結局自分はこれに惹かれて今バンカブルの事業をやっているのだ」ということを改めて再確認できました。

野内:ありがとうございます。
 

トークテーマ③:ファイナリストが考える「新しい価値創造」とは?

野内:3つ目は、難しい質問です。ファイナリストに選ばれた皆さんは、「新しい価値創造」を体現する人たちです。皆さんが考える、「新しい価値創造」とは何でしょうか。

▼ファイナリストの回答
山賀:「意志を持って行動し続けること」
松山:「今そこにないものをつくること。そして困っている誰かを助けること」
西山:「小さな”あたりまえ”のアップデートからはじまるもの」
塚本:「新しい価値創造とは変化を楽しむ(ECチャネル戦略部の理念)」
前村:「顧客にとっての幸せな仕組み作り」

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野内:皆さんそれぞれ捉え方が違うということが、私のなかでは気づきになっています。価値創造や変革などは一般的に「イノベーション」と言われていますが、私はそのなかでも、「新しい価値創造」というと、今ある事業を壊すほどの勢いがある「破壊的イノベーション」を想像します。もちろん、必ずしもそれだけではなく、持続的なイノベーションなど、色々なイノベーションがあります。実際にさまざまな回答が出ていますが、最初に西山さんからお話を聞きます。これは西山さんがブレずにずっと言い続けていることだと思いますが、回答にある「アップデート」を「イノベーション」に置き換えるとすれば、持続的なイノベーションをやり続けることによって、どんなことが始まるのでしょうか。

西山:「新しい価値創造」と聞くと、すごく大きなことを連想すると思いますが、その始まりは、いきなり大きなことをやる訳ではなくても良いと思っています。「これはどうにかできないか」「こうしたらもっと良くなるのではないか」という小さな当たり前を日々、少しずつ変革していくことで、「これをやれば利益に繋がるのではないか」「改善できるのではないか」ということが、追々、新しい価値に繋がっていくと考えています。

野内:まさに改善ですね。改善の積み重ねが価値を生んでいく。松山さんの「今そこにないものをつくる」というのは、どちらかと言えば破壊的イノベーションに近いのでしょうか。今そこにないものをつくることと、西山さんの「当たり前からスタートする」というのは、アプローチが全然違うように感じますが、いかがでしょうか。

松山:西山さんの考え方も「新しい価値創造」だと思います。結局、小さなことでも、今そこに困っている人がいるということは、そこに何かしらの課題があり、何かを生み出すチャンスがあるということのため、「そこにはないものを生み出す」という意味では同じだと思います。加えて、先ほどの破壊的イノベーションに関しては、恐らくもっと深いペインや大きな課題があり、それを埋めるための方法がそのマーケットに何もないからこそ、自分たちがつくるということだと認識しています。

野内:確かにそういう意味では同じですね。山賀さんは、「意志を持って行動し続けること」とありますが、そもそも行動そのものが新しい価値であると考えているのですか。

山賀:意志を持たなければならないと思います。何が価値になるのかは人によって違います。だからこそ、自分が価値だと思うことを自分自身が信じなければならないと思います。そのためには意思を持つ必要があります。自分にとって何が価値なのか、また、自分がやる意義などをしっかりと持たなければならない。同時に、意志を持っただけでは何も変わらないため、それを続けなければなりません。続けていれば、いつか叶うのではないかと思っています。

野内:深いですね。何をするにも意志を持って行動し続ければ、それが新しい価値になる。前村さんは「幸せ」という言葉を使っていますね。

前村:「価値がある」というのはどういうことだろうと考えました。プレゼンテーションでも言ったのですが、私はお客さまのところに非常に多くヒアリングに行きます。そうすると、「困っていることはないですか」と聞いて、「困っています」と答えられることが多いです。ただ、ニーズはあると言われますが、実際にそのニーズがビジネスとして成立するかどうかは別の問題です。そのため、お客さまにとっての究極のゴール、つまり、お客さまが、本当に究極的に困っていることをどのように解決するのかを考えなければならないと思っています。

野内:是非、お願いします。新規事業をつくる上での最低限であり必須の項目ですね。塚本さんはいかがでしょうか。

塚本:私はECチャネル戦略部のため、日々メーカーさまと接しています。メーカーさまは、基本的に店舗があり、百貨店があり、その次にECを考えます。そのなかで、どのような価値をお客さまと一緒に生み出すことができるのかという点で、部の理念にもなっている「変化を楽しむ」ということを挙げました。ECという新しい市場に対して、お客さまとどう向き合うかという過程で、変化を楽しんでいきたいと考えています。

野内:ずっと変化をし続けるということですか。

塚本:小さなものも含めてですが、そうですね。

野内:改善を続けるという意味で西山さんの回答と似ているところもありますね。
 

トークテーマ④:一番魅力的なプレゼンをしたのは誰でしたか?

野内:「New Value Forum」当日のプレゼンで、誰が一番魅力的だったかを聞かせてください。

▼ファイナリストの回答
山賀:「決められない」
松山:「前村さん・塚本さん」
西山:「みんなよかったけれど、山賀さん」
塚本:「松山さん」
前村:「西山さん」

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野内:一番を聞いたのに、決めきれなかった人が2名いますね(笑)。どこが良かったかを具体的に聞いていきたいのですが、最初に書き終わっていた前村さんからお願いします。

前村:西山さんにも直接伝えたのですが、セールストークとしてとても素晴らしかったです。自分のことを伝えた上で、最後に自分のコンテンツまで案内していました。それが本当にうまかったです。内容を綺麗に伝えていって、「そんなお困りのあなたにこちら!」という提示の仕方をしていたため、自分がお客さんだったら発注するなと思っていました。

野内:実際にチャンネルに入った人が100人も増えていますよね。塚本さんは、松山さんを選びました。

塚本:やはり熱量が一番だったと思います。また、事業の内容がすごくわかりやすかったです。バンカブルのことをあまり知らない第三者が聞いても、すっと入ってくるような内容でした。私も「自分が発注するとしたら」という視点で考えてみても、松山さんのプレゼンテーションにすごく惹かれるものがありました。

野内:確かに熱かったです。西山さんは、皆良かったけれど、その中でも山賀さんということですね。

西山:山賀さんはトップバッターだったため緊張したと思うのですが、それを見せずに、しっかりと登壇していたのがすごくカッコ良かったです。 

野内:最初に入場してきた時の、堂々たる姿はすごかったですよね。

山賀:緊張して余裕がなかったため、動画を見返しても力んでいるなと思っていました。

野内:周りから見ると、そのようには見えなかったですよ。では、決めきれなかった2人に聞きたいと思いますが、松山さんは前村さんと塚本さんを挙げました。

松山:おふたりは私たちとタイプが違う印象です。私と、西山さん、山賀さんの3人は、どちらかというと「つくり込み型」で、プレゼンテーションとしてひとつの型をつくって発表していました。しかし、前村さんと塚本さんは、隣の人に話しかけるような日常会話に近いプレゼンテーションで、すごく聞き取りやすかったです。自分とはタイプが違っていてすごいと思いました。

野内:この認識は合っていますか。

前村:いや、「New Value Forum」という場では、そのやり方はダメだったなと反省していました。

松山:そうだったんですか。すごく良かったと思っていました。

野内:一口に「プレゼン」と言っても、オーディエンスを巻き込んで参加してもらうパターンと、強烈に打ち出すパターンの両方があると思います。どちらが良いということはないと思いますが、自分に無い要素を持つ2人を選んだということですね。塚本さんは、このように言われてみて、どう感じますか。

塚本:自分で意識していたこともあります。新卒の人に向けた側面もあり、できる限り横文字を使わないなど誰でもわかるように意識していたため、それを受け取っていただけたなら嬉しいです。

野内:それは良かったですね。それでは、いよいよ決められなかったという山賀さんのお話を聞きたいです。

山賀:皆、違う良さがあったと思います。皆さんのお話にあった通りで、中身はもちろん、プレゼンテーションの仕方にも違いがありました。全部のプレゼンテーションが違っていて、それぞれが新しい発見に繋がったため、皆さん良かったと思っています。

野内:今までの話を含めて、決められないなかでも一人選ぶとしたら誰になりますか。

山賀:違いを明確に感じたのは、グランプリを受賞した西山さんです。西山さんは、周りから求められた訳ではなく、ご自身が自発的に行っていたという部分がすごいと思います。誰でも西山さんのようになろうと思う機会は絶対にあると思いますが、それを実行できるというのは本当にすごいことです。でも、西山さんはもちろん、皆さん良かったです。

野内:結局、皆良いというところに戻るのですね(笑)。ありがとうございます。

「New Value Forum 2023」のファイナリスト5名をお招きして、色々と貴重なお話を聞かせていただきました。皆さん、どうもありがとうございました。