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入社1年目、未経験から異職種にダイブ。観光事業のDXを目指す川真田の挑戦

2023.08.23
株式会社デジタルシフト
パートナー共創事業本部
川真田 一陽 Kawamata Ichiyo
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2021年に新卒でオプト入社。デジタルシフトへ配属され、LINE戦略部にてLINE公式アカウントの運用・改善業務に従事。アパレル業界や、アート情報を発信するアカウント運用に携わり、売上拡大の施策を実行した。2021年11月に社内のジョブポスティング制度を活用し、パートナーアライアンス室(現:パートナー共創事業部)へ異動。2022年3月より仕事・生活拠点を那須へ移し、観光事業のDXのプロジェクトマネージャーとして従事している。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社デジタルシフトは、株式会社オプトに統合しております。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社デジタルシフトは、株式会社オプトに統合しております。

2022年3月より、出向先の藤和那須リゾートでのDX推進に励む川真田一陽。社会人1年目の挑戦を形にして以来、その若さをハンデとせず、自分の進む道を開拓してきました。その取り組みは、『New Value Forum 2023』ルーキー部門でのグランプリ受賞にも繋がっています。ここに至る道程にはどんな思考と行動があったのか。その一片に迫ります。

出向先での成果を讃えられた「New Value Forum 2023」

ーー現在、栃木県で観光事業を営むお客さまに対して、デジタルを活用したホテル部門の生産性向上、マーケティング支援を行う川真田。公式ウェブサイトの改善、旅行サイトとの連携といった取り組みを行った結果、那須町の観光客数が同期間に約1.3倍に伸長しているなか、支援当初から宿泊客数は約1.7倍に増加。2年後には3倍を目指していると話します。また、このほかにもフロントやレストランといった各オペレーションのデジタル化の検討も進めており、多岐にわたる業務に関わっています。

「こうした私自身のミッション一つひとつに対し、自分はどのような力を発揮してどういう成果を残せたのかを振り返る機会として、『New Value Forum 2023』に参加できたことは良い経験になりました。これまでの経緯を棚卸しすることで自己効力感を養いたいと思いましたし、自分のなかの譲れないポイントを明確にし、仕事の軸をつくろうとも考えました。エントリーしたときは、『振り返りもできて、万が一受賞もできれば一石二鳥だな』くらいの気持ちでしたが、ルーキー部門においてグランプリを受賞して、デジタルホールディングスグループのいろいろな人に祝福してもらえたこと、なかでも出向先の事業部長がグループラインで受賞したことを共有してくださり、出向先の方からも数多く『おめでとう』とお声がけくださったことが、とても印象的でした。さらにアクセルを踏んで、もっと頑張らないと、と思いました」

ーー2021年新卒として入社しながらも丸1年を目前に出向。しかし、その選択をしたのは本人であり、その切符もまた、自らの熱意でつかんだものでした。

経験に勝る熱意がある。プレゼン資料に想いを乗せ、ジョブチェンジに挑戦

ーー大学での学びからマーケティング職に関心を持っていたと話す川真田は、就職活動を進めるうちに会社規模や経営者との距離の近さ、経営者の思想に着目するようになり、どのような仕事に就くのかよりも、どういう組織で、どういったスタンスで働くのかに企業選びの軸が変わったといいます。そんな川真田の希望を知ったエージェントから、「商号を変更してまで変革をしていこうとする会社がある」と聞いて門を叩いたのが、デジタルホールディングスでした。

チャレンジングな環境に身を置きたいと考えていた川真田は、商号を変更するのなら新しく始める事業に携わりたいと、当時設立したばかりのデジタルシフト社への配属を熱望。「ここに配属してもらえるなら入社します、と強気なことを言った記憶があります」と、本人は当時を思い返して苦笑します。その思いが届き、希望通りの組織配属となったものの、任されたのは描いていたイメージとは異なる仕事でした。

「もともと営業をしたかったため、広告運用の担当になったときは、思い描いていた働き方とは違うなあ、というのが当時の正直な思いでした。しかしながら、『まずは、このフィールドで戦え』という会社からのメッセージだと受け止め、目の前の仕事に取り組んでいました。それに、新入社員であっても目線を高く持つことはできます。自分の業務の枠にとらわれず、最前線に立って成果を出している人から学んで仕事に活かそうと、社内記事を読んだり、ウェビナーに参加したりとアンテナを高く張り続けました。」

ーー転機が訪れたのは、入社から半年が経つころ。グループ内公募である「グループジョブポスティング制度」で現出向先の人員募集を見つけた川真田は、迷うことなくエントリーします。

「一つは、大学時代、『観光マーケティング』をテーマにゼミで学んだことが大きかったです。その地方の大学に通う学生が参加できる旅行会社のコンペティションに参加し、商品開発に携わった経験が活かせると考えました。加えて、就職活動で感じた課題を解決しようと、地方大学生の就職活動を支援する事業を立ち上げたこともあり、地方創生の活動にも関心がありました。とにかく自分の挑戦心をあおるのには十分過ぎるほど魅力的に映ったのです」

ーーとはいえ、同じように手を挙げる社員も少なくありません。ましてや入社1年足らずでの応募は、経験の浅さが不利に働くことも予想されました。

「まさにその通りです。けれども、何が何でも自分に任せてもらいたかった。その思いを前任者である先輩社員にぶつけ、求められてもいないのにプレゼン資料もつくって自分の熱意を伝えました。その熱意を出向先の方も受け止めてくださいました」

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仕事を始める上で重要なのは、相手に信頼してもらうこと

ーーウェブサイトの改善から業務をスタートした川真田ですが、いまではフロント係としてお客さまの前に立ったり、社員の方に混ざって客室清掃を担当したりと、ホテリエとして働く一面も。インタビュー当日も朝食会場に入って配膳を手伝ってきたと話します。

「当初はパソコンの前に座って仕事をしていたので、現場の方がどういう仕事をしていて、どこに時間を使っているか、何に困っているのか、まったく分かっていませんでした。そのため、現場業務の効率化にあたりチェックインの改善を提案したときに、なかなか受け入れてもらえませんでした。この経験から、自分の仕事がしたいのなら、自分を信頼してくれる人、パートナーになってくれる人をつくらなければならないと痛感しました。これをしないことには組織をより良くしていく動きを取ることができません。周りの人と一緒に仕事をすることで関係ができるし、信頼を築くことができるのだと身をもって実感しています」

経験からの学びを、実績と自信に変えていく

ーー人一倍の熱意を抱えて飛び込んだ未経験の業務。社会人経験の少なさ、知り合いのいない環境という心細さなど、本人しか知り得ない不安や葛藤も多くあったはずです。だからこそ、自分で仮説を立て計画して実行して結果を出してきた経験や、本質をつかみ洞察する思考の深さを獲得できたことは、本人の努力のたまものであり、輝きを放ちはじめたオリジナルの価値ともいえるでしょう。

「自分の“こうしたい”を前面に出しながら仕事をする。それがうまくつながったときに大きな成果を出せることが分かりましたし、良い結果にたどり着ける。そのことが分かっているから、大変なことでも乗り越えようという気持ちで仕事ができるように思います。この先も“こうしたい”という意志を磨き続けていきたいです」

ーーさらには、未経験の地で奮闘してきた経験が川真田の思考や可能性を大きく広げ、進む道幅と距離を太く長くしたようです。「一連の業務に携わるなかで、新たな目標が見つかった」と、明るい表情をのぞかせます。

「幼いときからサッカーを続けてきたこともあって、みんなで走って得点をあげる、一体感のある雰囲気に心地よさを感じます。これはホテルをはじめとする組織にも通じるものがあります。部長が方針をまとめて現場で運用することもそうですし、たとえばレストランにお客さまが一斉に入ってきて現場がパニックになったときでも、一人ひとりの動きを冷静に判断して指示できる人がいれば、やがて平常に戻るものです。とはいえ、私は現場に立ってディレクションしていくことは得意ではありません。けれども組織をアップデートしていくことは好きなので、みんながどういう働き方をしていきたいのか、そのためにはどういう仕組みをつくっていけばいいのか、お客さまがいまの数倍に増える数年後には何人採用していなければならないのか、そういうことを考え、確実に実行できる人になりたいです。その布石として、来年には自分が部長となって人材育成に携わりたい。もっともっとなかに入り込んで組織を動かしていくくらいのポジションを目指したいです」

ーー「やっと腹をくくってきたな、と思います」という言葉でいまの心境を語る川真田。さらにその先ではどのような自分になっていたいのか。最後にその思いを尋ねました。

「大きな目標を立て続けていきたいです。たとえば、『2年後にホテルの売上をさらに10%伸ばします』と言ったら、そこまでの未来しか描けないと思うのですが、『この街を訪れる観光客数をここまで伸ばし、より活力溢れる街にします』のように、もう一回り目標が大きければ、視野はエリア全体にまで広がり、街との協業も大きな規模になるかもしれません。ですから、目標は小さく収めず、常に大きな目標を立て続けていたいです。那須の未来をより良くしていくことに現在はワクワクしているので、出向先の方々とより一層励んでいきたいです」

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~『New Value Forum 2023』の舞台に立って~

『New Value Forum 2023』では、自分が何のために働いているか?について再確認する機会となりました。取り組みにおける過去・現在・未来を改めて整理したことで、今後自分のやるべきことがクリアになり、「なぜこの取り組みに手を挙げて挑戦したのか?」を言語化することができました。

その結果として、受賞したこと自体は非常に嬉しく、出向先での自分自身の存在感も増し、本当に有難いことだと感じています。しかし、これは自分の力のみではなく、先輩方や出向先の方々を始め、周りの皆さんにサポート頂いた結果です。受賞したこと以上に、この機会に取り組みを振り返り、今後の指針を自分の中に創ることができたことに意味があったと感じています。

今はまだ、自分が実現したいことの半分も達成できていないと感じているので、これからも一歩ずつ、着実に歩みを進めていきたいと思います。
 

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