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「企業の活力は営業から。」営業の力をグループ牽引力の源に。黒瀬が挑戦する、当社グループの新たな価値提供の確立

2023.03.29
株式会社オプト
営業統括役員
黒瀬 優 Kurose Yutaka
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2007年 株式会社オプト入社。
2009年 モバイルセールス部門マネージャー就任、モバイル本部の立ち上げに従事。
2012年 リサーチ・ソリューション部 部長に就任、新規事業の立ち上げに従事。
2015年 スマートデバイスセールス部 部長に就任、新設部門の立ち上げに従事。
2017年 アカウント領域 執行役員に就任。
2023年  株式会社オプト 営業統括役員 兼  株式会社デジタルシフト  グループ統括営業部 部長を務める。

※本文は取材当時の情報です。

競合ひしめく求人広告業界で、営業としてキャリアの地固めをしてきた黒瀬優。オプト社に入社後は、数々の事業の立ち上げに携わってきました。今回、新たに任されたミッションは、「グループ営業力の強化」「グループとしての新たな価値提供のカタチ創り」この命題の実現の先に、どんな価値を提供していくのか、その先で見たい景色とは。

サービス立ち上げからグロースまで、トータルでお客さまのビジネス成長を支援できる体制を目指して

デジタルホールディングスに社名が変わってもうすぐ3年、私たちは、これまでそれぞれの事業会社が個社最適で活動してきました。グループの基盤は多くのお客さまをサポートするオプト社にありますが、オプト社が得意とする広告やマーケティングだけでは、「DXに挑戦したい、新しいサービスを立ち上げたい、既存サービス自体をアップデートしたい、既存のユーザーへ向けて付加価値をつけたい」というお客さまのニーズに応えることができない場合もあります。各業界で競争が激しくなってきたいま、お客さまが保有している既存のサービスや商品をマーケティングするだけでは差別化が難しくなってきており、我々にオーダーいただく内容も年々幅が広がってきています。

グループとしても新規事業立ち上げ時のコンサルティングをメインとするオプトインキュベート社、DXのノウハウとエンジニア集団によってサービス開発とマーケティングDXを支援するデジタルシフト社をはじめ、各社が事業の強化を図ってきたこともあり、それぞれの取り組みが際立ってきたように思います。

ここにオプト社が加われば、デジタルホールディングスグループだけで新規事業の立ち上げからグロースまで、トータルのサービスを提供することができます。こうしたスキームを組めるのは業界を見渡しても我々が唯一だと思いますし、お客さまに対しても非常に価値の高い取り組みができる。グループの新たなドメインとして「成長志向企業の売上・利益に直結する独自の仕組みを提供」をテーマに掲げていますが、このテーマに沿った価値提供ができると考えています。
 
上記のドメインを実現するため、私が今年1月に立ち上げたグループ統括営業本部では、現在、二つのことに取り組んでいます。

一つは、お客さまに我々の方針を知っていただいたうえで新しい与件を引き出すこと。
まずは、私が率先してお客さまの上層部の方にお目にかかり、お客さまが抱えている状況と課題を把握し、未来のあるべき姿を見据えて最適な支援スタイルをつくっていく必要があります。

もう一つは、お客さまに価値を提供していくうえでグループのアセットをどのように組み合わせることができるのかの検討。
こちらでは、主にグループ各社の役員と話しいます。こうした取り組みによって新しい価値を顧客に提供できる体制を強化し、グループ間で横の連携が有機的に機能する状態を目指しています。

「営業で自分の力を試したい」 経験値を積むため、厳しい環境に飛び込んだ

学生時代からサッカーに取り組んできて、チームとして大きな事を成し遂げること、弱小チームでしたが、チーム皆で一枚岩になってジャイアントキリングすることに充実感を覚えていました。
そんな学生時代の経験から、社会人一年目はリクルートの求人広告を扱う広告代理店の営業職を選び、同期のメンバーと朝から晩まで新規開拓の営業に明け暮れていました。
当時、「営業といえばリクルート」といわれており、ここで自分の力試しをしていた日々でした。
どの代理店から購入しても掲載先はリクルート媒体であり、他社との差別化が難しい商品を取り扱う、という大前提のなか、どうすれば私自身から買っていただけるのかを考えては実行と失敗を繰り返し、営業力と共に人間力も磨かれたと感じています。

その企業には3年在籍しましたが、自己の目標数値も顧客のビジネス成長も、何がなんでも達成するという数値意識を養えたことは大きく、営業としての基本はすべてこの時代に身に着けられたと思っています。

入社当時から右肩上がりで伸びていた求人広告ですが、その傍らでもっと伸びている業界がありました。それが、インターネット広告です。2007年当時、凄まじい勢いで成長していました。こんなに魅力的な市場がとなりにあり、自分が培ってきた営業力や人間力が何処まで通用するのか試してみたい、そんな想いに駆られてオプトの門を叩きました。

求人広告を扱っていると、さまざまな会社の情報が入ってきます。オプト社のことも、「20代の部長がいて、若くして裁量のある仕事ができる会社」として知っていました。

この時期、オプト社は求人を出していなかったのですが、自ら人事部に電話で問い合わせたところ、「じゃあ、面接をしましょう」と、三つの部署が面接に応じてくれました。
そこで面接いただいた当時の部長の一人が、私と同じ年の部長で衝撃だったんです。
「新規部門の立ち上げで相当きついから、生半可な気持ちなら入社しない方がいいよ」と厳しめの言葉をいただいたのを覚えています。ですが、決め手はそこでした。

自分たちが支援しているサービスが、日本の文化になるというやりがい

入社後は、その部長が立ち上げた新規事業の部署に所属しました。ここで1年半過ごしたのち、新設部門であった「モバイルセールス部」にリーダーとして異動しました。

オプト社は当時、PCの広告事業は強かったものの、新市場として伸長していたモバイル広告は競合に少し遅れを取っていたんです。部長と一緒にモバイル広告出稿の多い業界をピックアップし、積極的にアプローチをすることにしました。当時は、ソーシャルゲーム、キュレーションアプリ、コミック、そして占いなど、コンテンツプロバイダーと呼ばれるお客さまが積極的に広告展開をされていました。

その中で私のキャリアを好転させるお客さまとの出会いがありました。某ゲームプラットフォームを運営するお客さまです。
テレアポから受注のきっかけをつくり、お取引を始めた当時の会員数は10万人ほど。
それが、わずか2年で2,000万人を超える規模に大きな成長を遂げられました。
このお客さまと伴走して、急激な事業成長を目の当たりにできたのは大きな財産であり貴重な経験となりました。

お客さまの成長にともない、売上が成果として自分に返ってくるおもしろさや充実感もそうですが、何よりお客さまのサービスが世の中にどんどん広がり、周りを見渡せばたくさんの方がそのサービスを使用している。
それまでの文化を変えてしまうほどの影響力を発揮していて、その急激なグロースを自分たちが支援していることは、とてもエキサイティングでしたし、誇りにすら感じていました。

ここで大切だと感じていたのが、いかに広告の枠にとじずにお客さまの事業を考え抜けるかということ。事業成長のために求められる我々のサービスレベルを超える形の支援を心掛けていました。

こうしたお客さまとの関係性が呼び水となって、他のお客さまからのお声がけにつながるという効果も得られました。

モバイル広告からスマートフォン市場へ。酸いも甘いも噛み分けたインターネット広告の転換期

このように、モバイル広告で大きな成果を出すことができたのですが、2011年にスマートフォンが台頭してきたことで風向きが変わりました。競合他社はスマホ専門の会社や部門をつくって、この領域を強化していたのですが、オプト社はあらゆるデバイスの広告を一緒くたにカバーするほうに舵を切ったのです。結果、モバイルセールス部は解散となり、私のチームは営業部に異動になりました。
ちょうどこのころ、オプト社には「エントリー制度」と呼ばれるプレゼンテーションで事業提案した人の中から部長を任用する制度がありました。
私もそこにエントリーして、スマートフォン広告に特化した部署の必要性を訴えました。しかし、当時、会社が目指す方向性とズレがあり、当時の役員を説得するには至りませんでした。これは自分の中で自己の力不足と共に一つの大きな後悔として残っています。

その後、営業部を経て当時の新規事業のひとつであった「リサーチ・ソーリューション部」の立ち上げを責任者として経験しました。顧客データと広告を結びつける新しいプロダクト開発をメインに、外部のパートナー企業と連携して幾つもの新しいサービスリリースを行いました。いまでこそ、1stPartyDataを通じた分析やアプローチは当たり前になっていますが、当時は手探り状態。ただ、この時感じたのは常に答えはお客さまがもっている、お客さまの先にいるユーザーがもっている、ということです。リサーチはまさに、ユーザーの声を商品やマーケティング活動に反映すること。この経験は、その後のキャリアにも非常に活きています。

軌道にのっていた2015年にオプト社がオプト・ホールディングスとして新たなスタートを切りました。そのタイミングで当時の社長である金澤から「スマートフォン広告に特化した部署を作るから部門長を引き受けてほしい」と私に期待をして声が掛かりました。新規事業は軌道にのりはじめて仲間も増えてきたタイミングでしたが、4年前の一件もあり、この時は再び自分のもとにバトンが回ってきたことに対して、運命を感じましたね。
2007年に入社してから3度目の新設部門の立ち上げを任されることになりました。

4年の間に色々なことが変わっていましたが、モバイルセールス時代のお客さま、新しいビジネスモデルを立ち上げている様々な新興系企業様のマーケティング支援に携わらせてもらい、チームメンバーとともに、スマートフォン市場の中でインパクトを出せたことは大きかったです。自分にとっても大きなハイライトになりました。
その部門を3年で一定規模の売上まで拡大した後に、2017年からアカウント領域の執行役員として営業組織全体をみさせてもらっています。

誇り高きセールスパーソンを一人でも多く輩出したい

私のキャリアを振り返って思うのは、私の思いに応えてくれる、成長できる環境が常にオプト社にあったということです。
2007年に入社して、2017年に執行役員になるまでの10年間に実に3回の新設部門の立ち上げを経験させてもらいました。
一人一人が社長。事業責任者、社長を一人でも多く育成していく会社の方針は私のキャリアをみて頂いても一目瞭然かと思います。

個人的には社内の至るところにチャンスはありますが、それに気づき、それをつかむこと、目の前のミッションに対し圧倒的な成果を出し続けることは、常に意識してきたように思います。そうやって打席に立つ回数にこだわり、誰もやったことのないこと、自分の実力の120%の目標を設定して挑戦し、達成し続けることが、自己成長につながっていったと感じます。こうした経験を踏まえ、これからは自身の背中を見せながら、他メンバーがたくさんチャレンジできる機会をつくりたいと思っています。

スタートアップを多く担当してきたこともありますが、お客さまの事業成長を支援する中心で営業は全体と俯瞰できるプロデューサーの役割であり、チームの渦の中心を担いチームを動かす、顧客をどうしたいのか営業の意思が大事であり、方向性を指し示す重要なポジションだと思っています。その営業が誰よりもお客さまと向き合い、前を向いていて、元気があってこそ、組織も元気になれるものです。この思いのもと、チームを統括できる営業をもっと輩出していきたいですね。

難易度が高い分、やりがいがあると思いますし、そういう市場価値の高い人材の数だけ他社との差別化、つまりは当社独自の価値になると思っています。
さらには、こういう営業こそ、お客さまにとって好ましい存在だと思うんですよね。

お客さまがオプト社を選ぶときに、組織単位ではなく、個人の名前で指名いただけるような、優れた営業をどれだけ育成できているか。「あなたと仕事がしたい」「あなたと会社のビジネスを大きくしていきたい」と言われるような経験をしたメンバーはすべからく成長していますね。
そしてこの言葉は、冒頭で触れた求人媒体の営業時の考えと本質的には同じです。成長市場であるネット広告市場のど真ん中で、そこに付加価値を付けられる営業の価値は計り知れないと考えています。コロナの影響もあって、ユーザー行動も価値観も激しく変わっています。これをネガティブに捉える人もいるかもしれませんが、私は変化が大きければ大きいほどビジネスチャンスがあると考えています。

お客さまも、また、業界のなかで差別化を図り、ポジショニングを確立していこうと努力されています。そんなとき、デジタルホールディングスグループと一緒に仕事をすることで、ユーザーに新しい価値を提供できることを実績で示せたなら、私たちはお客さまにとって一番望ましいパートナーになれるはずです。

これをカタチにするために、私たちは実行力を磨き、お客さまの事業成長に資する体制をつくっていかなければなりません。その最前線にまずは私が立って、会社が進みたい方向を切り開いていこうとしています。その先で活躍するたくさんの営業の姿を想像しながら、一つひとつ着実に進めていきます。