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「プロフェッショナルであり続けたい。」PMOとして企業のDX推進に尽力する、各務が歩んできた道のりとこれから。

2022.12.23
株式会社デジタルシフト
DX推進部
各務慎平 Kakami Shimpei
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2016年 大手広告代理店に入社後、LINE支援事業の立ち上げに参画し、LINEアカウントを活用支援に従事。2018年にオプトに入社後はLINEのMessaging APIを活用したシステム開発のプロジェクトマネジメントを経験。2022年より大規模プロジェクトのPMOとして従事。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社デジタルシフトは、株式会社オプトに統合しております。

現在、PMO(Project Management Office)として担当している大規模プロジェクトが円滑に進むよう尽力するデジタルシフト社の各務慎平。トラブルが起きたときには素早く対処し、時にはエンジニアではないものの自分でコードを書くなど、キャリアのなかで多様な経験を積んできました。「プロフェッショナルであること」を自身の仕事観として掲げる各務が歩んできた道のりと、見据える未来とは。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社デジタルシフトは、株式会社オプトに統合しております。

プロダクトを売るだけでなく、お客様のトータルサポートをしたいとオプトに転職

私のファーストキャリアは、SaaSプロダクトを複数提供している企業でした。ちょうどLINEのプラットフォームを活用して法人向けにDXを支援する事業がスタートする時で、新規事業の立ち上げに興味があった私はすぐに入社を決めました。2016年は、スマートフォンの利用率がPCを大きく上回り、ソーシャルメディアへの注目が高まりはじめた時期です。LINEの利用者数はぐんと伸び始めていましたし、LINEを活用したサービスで新しいチャレンジができることに、わくわくしていました。

新規事業とは知っていたものの、本当にゼロからのスタートで、社内は想像以上に何も形になっていない状態でした。営業部に配属されましたが、サービスもPoC(実証実験)の段階からアップデートを重ねている時期。必死にテレアポをして、まずはお客様とお話できる機会を作る。商談の機会を得たら、サービスの紹介をして意見をもらう。フィードバックをいただいた内容を開発に活かせるよう、その声を社内に伝える。新規事業では当たり前のことですが、どうやってサービスを利用してくださるお客様を増やしていくのかを考えることはなかなか難しいことでした。新卒ではありましたが、自分自身でできることに精一杯努めていた毎日は学びも多く、とても刺激的でした。

サービスの開発を刷新していくにあたり、営業とエンジニアがコミュニケーションを取る必要もありました。テクノロジーについて無知ななかで、1回の会話に20個くらい意味がわからない言葉が出てくるんです。会話に出てくる用語の意味を調べては理解して、覚えてというのを繰り返していました。エンジニアとしっかりと共通理解をもって進められるよう、コツコツとインプットを続けたことで、システム開発をするにあたり、エンジニアが求める情報は何なのかを知ることができました。要件定義を考えることは開発の根本。この当時の経験は、今も活かされています。自身の業務かどうかには拘らず、どうしたらもっとお客様にとって良いサービスに近づくのか、その一心で働いていました。

数年経ち、お客様も増えていく中で、段々とSaaSプロダクトを販売するだけではなく、お客様の課題をトータルに考えて様々な手法でサポートできるようになりたいと思うようになりました。具体的には、プロジェクトを進める中で広告の配信設計やクリエイティブなど、アカウント運用全般のところまで携わりたいと思ったんです。

そこで出会ったのがオプトでした。ここでならさらに刺激的な環境で仕事ができるのではないか。魅力的に感じて、入社を決意しました。

“プロフェッショナルであること”の定義ができた大切な経験

入社後は、もちろんLINEを活用して企業のデジタルマーケティングを支援する部署に配属されました。入社してまず感じたのは、私が思っていた以上にトータルサポートは大変なんだなということ。前職時代は、「もっと深くまで支援できるはずだ!」と思っていましたが、実際トータルサポートをしようとしたとき、お客様から求められる内容は想像以上のものだったんです。当時、同部署には40人くらいの人員がいましたが、メディアの仕入れから企画・開発、セールス、コンサルティング、運用をすべて行っていることに驚愕すると共に、目の前のお客様のために必死に向き合っているメンバーの姿勢に感動したことを今でも覚えています。

印象的な仕事は、大手ジュエリー会社の案件です。LINEでエンドユーザーに情報を届ける際に、一人ひとりの状況や特徴に合わせたコミュニケーションを希望されていましたが、そのスキーム構築ができていませんでした。そこで、お客様が所有されている、広告をパーソナライズするツールを活用することに。弊社が提供するシステムと連携させ、エンドユーザー一人ひとりに合わせたメッセージを、LINEで配信できるようにしたんです。
お客様からは、エンドユーザーと丁寧にコミュニケーションが取れるようになったことで、マーケティングを検討する際の視野が広がったと感謝の言葉をいただきました。

実は、このプロジェクトが私にとって初の長期プロジェクトでした。抽象度の高い課題から着手することになったのですが、誰も正解を持っていない状況から、手探りで一歩ずつ進めていくことが非常に難しかったです。ただ、いざ動かしてみると、その難しいところが面白さでもあると感じました。スケジュール通り進めることの難しさも痛感しました。プロジェクトに取り掛かると、スケジュールには書かれていない、見えない仕事がどうしても出てくるんです。そこをいかに見出して進められるかが、期日を守れる秘訣なんだと感じました。

施策を実行するうえで、お客様のパートナー企業であるツールベンダーの方とも一緒に働けたことも、私にとっては深い学びの経験になりました。スケジュールを守る、議事録を残すことはもちろんのこと、重要な仕事を周りのメンバーとともに高い精度で実行される方で、今でも私のプロジェクトマネジメントの師匠だと思っています。常に成果のラインを高く持ち、何が何でもやり切る姿勢にも大いに影響を受け、これぞプロフェッショナルの仕事だなと思いました。

その時から、お客様のためにも自分でできることを見つけ出して、できることは全力でやり遂げようと思うようになりました。
その後、別案件の話ですが、LINEで配信した結果がすぐわかる仕組みが必要だと感じれば、非エンジニアながらも独学でプロトタイプを構築するなど、そんな意気込みで仕事に取り組みました。前職でインプットし続けた経験も活かされていますが、エンジニアのリソース上3か月以上はかかると想定されていたBIツールのような配信結果を可視化できる機能を、2週間で完成させるなど、熱中して取り組んだのを覚えています。

自ら手を挙げて、新しく立ち上がった部署へ参画。デジタルシフト社で初となる大規模プロジェクトを推進

2021年の組織再編によって、デジタルシフト社に異動になった後は、社内異動を願い出せる「ジョブポスティングの制度」を活用し、元いたLINE戦略部に加えて部署として立ち上がったばかりのDX推進部と兼務するようになりました。

兼務をする中で携わったのは、建材業界のお客様のデジタルシフトです。展示会の入退場や受付をデジタル化するというもので、本格的にプロジェクトマネージャーとして案件に関わることになりました。システムの仕様を把握して、優先度を決め、押さえておかなければならない機能をスピーディーに開発していきました。要件を決め、エンジニアに伝えるといった一連の仕事をスピード感持って進められたのは、前職でのエンジニアとのコミュニケーション、システムへの理解が活きたからだと思っています。

現在、私はデジタルシフト社では初となる、大手サービス事業会社のお客様に対して基幹システムのアップデートに向けた大規模プロジェクトを推進しています。私のポジションはPMO(Project Management Office)。参加メンバーが最高のパフォーマンスを発揮できるように環境を整えること、PM(プロジェクトマネージャー)がより良い意思決定ができるようサポートすることが役目です。潤滑油と言われるような立場ですね。

2年以上先のリリースを目指し、今は要件を固めている最中。この段階で社内外合わせて40人と、かなり多くの人が携わっているので、この内容は誰に発言を求めたらいいのか、どの情報が最新なのかを把握するハブ的な役割を担っています。

また、プロジェクトチーム内で意思疎通が円滑にするためのサポートも私の役目です。お客様と密にコミュニケーションをとって、言いづらいことでも率直にお伝えいただける関係を築き、その内容をPMに伝えたり、逆に社内側の意見をお客様に頻繁に報告したりと認識齟齬が起きないように進めています。これが本当に難しくて。やはり人数が多いと、どうしても意見の食い違いや認識齟齬が発生しやすいんです。一人ひとりの言葉を理解してかみ砕きながら、意見を繋げていく。試行錯誤の日々ですが頑張っています。

意思決定にはあえて携わらないようにしていて、判断はPMに委ねるように意識しています。私のようにお客様の事情を知っている立場の人間にはバイアスがかかってしまうことがあるからです。長期に渡るプロジェクトなので、本当に正解がわからないなか進めなければならないのが大変な点です。そのなかで、少しでも正しい意思決定ができるよう、情報のやり取りを円滑にすること重要なんです。

プロジェクトで、今はまだ始まったばかりですから、まずは案件に関わるメンバー全員が共通認識をもって進められるよう、創意工夫していきたいです。基幹システムの案件を受けたことがあるという事実は、会社としても非常に重要なものであり、獲得したいノウハウだと思っています。また、個人的にも大きな案件に挑戦したいと思っていました。この案件を成功させ、また新たな視点を会社にも自分自身にも芽生えさせたいと思っています。

プロフェッショナルとして、お客様の期待を超え続けたい

これまで、仕事をする上でプロフェッショナルであることを意識してきました。私にとっての「プロフェッショナル」は、お客様や社内メンバーからの期待を超え続けること。そして、仕事を思い切り楽しむことです。正直、お客様のデジタルシフトに貢献していくなかで大変な場面は本当にたくさんあります。しかし、上手くいかないときこそ、考え方を変えて楽しめる余裕を持っていたい。プロジェクトXの主人公みたいなテンションで臨みたいんです。仕事が上手くいかないときこそ、そうしたポジティブな気持ちが重要なんじゃないかなと。
デジタルホールディングスグループの魅力は、挑戦を与えてくれる環境です。「ジョブポスティング制度」を用いて実現したいキャリアに近づいている感覚があります。

今の目標は、私が携わっている基幹システムをアップデートする案件を成功させること。また、そのナレッジが属人化しないよう、組織内に全体ディレクションができる人を増やせるよう育成にも力をいれていきたいと思っています。その為には、難しいことに意欲的に挑戦していく姿勢と、自分の将来像から逆算していく力は必要と考えています。

DXは、単なるデジタル化ではなく、既存の価値観や枠組みを根底から覆し、新しいビジネスモデルを想像する革新的なイノベーションと捉えています。これから、デジタルシフトを進める企業にとってその一歩は大きい。だからこそ、お客様とはプロフェッショナルとして誠実に向き合っていきたいんです。今後も、目の前にある仕事に集中し「DXを始めるなら、デジタルシフト社だよね」と多くの方に思っていただけるよう、そんな成果と実績にこだわり続けていきたいです。