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多種多様な打席に立つことで身につけた、ジェネラリストの力。新たなステージ「デジタルシフト社」で奮闘する、兼松の今と未来。

2022.07.28
株式会社デジタルシフト
DX推進部 兼 DX開発部
兼松 大仁 Kanematsu Hirohito
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20歳で派遣社員としてADSL回線のキャンペーンスタッフを務め、全国トップを二週連続受賞後、正社員に。スタッフの育成や新規事業立ち上げを担当。25歳のときに、日韓交流SNS事業で起業。しかし失敗し、バックオフィス業務を学べる環境を求めて転職。その後、広告代理店に転職し、中国での広告事業の立ち上げを人生2度目の起業として経験。2019年にオプトホールディング(現・デジタルホールディングス)に入社。オプトデジタル(現・リテイギ)立ち上げを経て、現職。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社デジタルシフトは、株式会社オプトに統合しております。

※本文は取材当時の情報です。2024年4月1日より、株式会社デジタルシフトは、株式会社オプトに統合しております。

キャンペーンスタッフから日韓交流SNS事業での起業、バックオフィス業務、中国子会社立ち上げなど多彩なキャリアの持ち主である兼松大仁。自らを「ジェネラリスト」と語る兼松のデジタルシフト社での活躍とは。そして彼が働き続ける理由とは。

営業力だけで起業するも失敗。ジェネラリストの道へ

両親が商売をしていて、子どもの頃からその姿をずっと見てきました。僕自身も店の手伝いをしたことで、営業力が鍛えられましたね。大学生のとき、諸事情で大学を中退。若い頃からがむしゃらに働きたいと思い、ADSL回線のキャンペーンスタッフの派遣社員になりました。当時の目的は、誰よりも契約件数を増やし、結果的に会社に貢献すること。限られた営業時間の中で、いかに多くのお客様にご成約いただけるかを常に考えていました。心がけていたのは、失敗したらすぐに修正すること。響かない話題は控え、声をかけるお客様の年齢や性別によって話題をかえてみるなど、試行錯誤をしました。そうしていくうちに、二週連続で全国トップのセールスとして選出されました。それをきっかけに本社から社員にならないかと誘われて、わずか数ヶ月で社員になり、スタッフの育成、新規地域の出店、異動後は外国人研修生受入事業の立ち上げなどを担当しました。そこでの経験は自分にとってゼロからイチを作り上げる大きな力になりましたね。何より魅力的だったのが、社長の存在でした。経営層に直接営業をしたり、既存組織をドラスティックに再編したり、型破りな仕事が特徴的でした。今の私の年齢で考えると普通のことかもしれませんが、当時の私からすると凄く魅力的に感じて、自分もこんな経営者になりたいという夢を持ちました。

その後、また、社員時代にはじめて海外旅行で韓国に行きました。日本しか知らなかった自分がはじめて見た外の世界に衝撃を受けましたね。当たり前だと思っていたことにも、新鮮な気づきがありました。当時、日韓関係は冷え切っていましたが、韓流ブームが始まり、世間の考え方が変わってきたこともあって、インターネットで日韓交流するSNSを作れたら面白いのではないかと考え、25歳で起業しました。

しかし、結果は失敗。まったく収益が成り立ちませんでした。営業として活躍できていた分、ショックでしたね。たしかに、そのときの自分は勘違いしていました。会社経営には、営業だけでなく、資金繰りなどさまざまなことが必要です。営業で成績を上げて鼻を高くしていただけの自分が、はじめて経営全般を担って成功することは難しい話でした。そこで、自分のキャリアを仕切り直そうと思い、あえて今まで経験がなかったバックオフィス業務に挑戦。当時27歳で、なかなか未経験からの転職は見つかりませんでしたが、なんとかエージェント経由で転職することができました。そこでは主に法務担当として、契約書の作成から弁護士とのやりとりまで全てを行いました。また、子会社からの稟議全般の確認を担当し、どの役員にどの段階で話をつけておくべきか、ネゴシエーションの力が身に付きましたね。

自分が立ち上げた中国子会社を自分の手で閉鎖

3年経って自分の総合力にも自信がついた頃、改めて転職エージェントに相談。僕のキャリアを面白がってくれて、雰囲気も合った広告代理店に転職しました。その会社では、中国では未開拓だった広告事業を展開したいと考えていました。以前に日韓のSNSを立ち上げた経験からか、中国語がまったくできないにも関わらず、中国事業の新規立ち上げ担当に抜擢され、現地法人をゼロから設立し、事務所の契約、通訳探しなどすべて担当しました。型やノウハウがない状態からのスタートで、日本のやり方も通用しません。はじめは赤字でしたが、試行錯誤を繰り返すうちに3年目で黒字を達成しました。しかし、その翌年以降は日系企業の中国からの撤退が相次いだことで売上が激減。本社の役員とも相談した結果、事業を縮小することになりました。

僕の社会人人生のなかでも、自分が採用したメンバーを解雇しなければいけないという、これ以上に苦しい経験はありませんでした。申し訳ない気持ちから、次の仕事の紹介先探しまで行いました。自分自身は同じく中国現地で奮闘している友人と話すなどしてストレスを解消し、メンタルを保っていましたね。メンバー全員の未来が保証できた後、最後は自分一人ですべて後始末をして、退職。日本に戻りました。

その後エージェントが紹介してくれたのが当時のオプトホールディング(現・デジタルホールディングス)でした。僕が重視していたのは、自分の強みである海外での仕事が活かせること。現CIOの石原さんと面談したときに海外でさまざまな事業があると聞いて、即戦力として役に立てると思いました。また石原さんはすごくフランクな方で、面接に来た自分にもグループの内情や未来を話してくれて。この人と仕事をするなら自分のキャリアを活かせると感じ、オプトホールディングへの転職を決めました。

ジェネラリストな特性を活かし、幅広く活躍

入社後はまず、海外向けのゲーム広告事業を担当。韓国の会社に対して、提案を行いました。その中でオプトホールディングの組織や仕事スタイルを理解していきましたね。同時進行で、中国のIT企業との技術提携を進めていました。しかしコロナ禍によって、交渉は中断。ちょうど立ち上げを進めていたオプトデジタル(現・リテイギ)にジョインすることになりました。そこでは営業支援に始まり、最終的には開発支援として、開発原価の見える化を進めました。その後、事業分割の関係でオプトに異動して、受託開発チームの黒字化を後押しし、そしてチームはデジタルシフト社で部門化するまでに成長しました。ここ数年で何度も所属や仕事内容が変わり、私自身もすごく大変でしたが、やりがいのある仕事ばかりでした。

現在はデジタルシフト社のDX推進部とDX開発部を兼務し、企画担当として、短期的な事業戦略に加えて、中長期的な事業成長戦略を策定、実行しています。メインで動いている仕事は3つあります。1つ目は、バックオフィス部分。全体の売上管理から原価管理までを見ています。2つ目は、受託開発をしているエンジニア組織のM&Aおよび経営統合のためのPMI※。それぞれの考えをうまく落とし込めるよう、日々ステークホルダーとの調整を担当しています。3つ目は、大手EC業者の新規サービス開発プロジェクトの統括。立ち上げから携わり、現在は複数プロジェクトの統括を任されています。

仕事内容が非常に多く、大変な仕事に見えるかもれません。気をつけていることは、優先度を決めて一つひとつの業務を進めること。至ってシンプルです。それと、自分事として仕事を捉えること。特にM&Aについてはもともと自分自身で提案しており、これが失敗したら自分の責任だと考えて、成果を上げるためにどうすべきかを模索しています。もちろん小さな失敗はありますが、スピード感を持って修正し、試行錯誤しています。仕事をするうえで、自責とスピードが一番大切だと思いますね。

※PMI:Post Merger Integrationの略で、M&A(合併・買収)後の統合プロセスのこと。

自分の特性に合った活躍の場が必ずある

僕のキャリアを一言で言うと、ジェネラリストです。30代後半の頃は、自分がジェネラリストであることに悩むこともありました。周りはなんらかのプロフェッショナルなスキルを持っているのに、自分は器用貧乏で、なんでもできるけど誰にも負けないようなスキルはなかったからです。でも改めて自分の今のキャリアを考えてみると、これだけさまざまなプロジェクトに関われるのはジェネラリストだからこそです。自分がこのキャリアを選んだことが、間違っていなかったんだと感じますね。

デジタルホールディングスグループの環境も自分に合っていると思います。ここでは、自分に合った職場や環境を選択できます。「ジョブポスティング制度」を用いて実現したいキャリアに応じて柔軟な異動も可能です。普通であれば転職や我慢といった選択肢を選ぶ必要があるのに、グループ内で活躍できるフィールドがあるのは、魅力的ですね。そもそも組織内のミスマッチを防ぐために性格診断を導入したりなど、組織づくりを大切にしています。DX推進部とDX開発部も、メンバー同士の風通しが良く、かみ合った組織です。組織が自分を良い環境に采配してくれるからこそ、自分もジェネラリストとして活躍できていると思います。

デジタルシフト社の環境も魅力的です。いわばベンチャーで、組織、事業、文化などをゼロから作り上げていく楽しさがあります。チャレンジも大歓迎。手を挙げたら誰でもチャレンジできます。僕自身もM&Aを提案して今奮闘しています。やる気のある人材が活躍できる会社ですし、そのポジションもある。かつ資金や制度ではデジタルホールディングスグループの基盤がありながら、ベンチャーの経験ができるのは、デジタルシフト社ならではですね。加えて、デジタルシフト社の取締役である前村さんが魅力的です。単に仕事を任せてもらえるだけでなく、多角的な視点と、それらを瞬間的に総合判断できる思考力を特に尊敬しています。これまで何度もキャリアチェンジを繰り返してきた僕ですが、尊敬できる人たちがいるからこそ、働き続けたいと思っています。

今後の目標は、まずは今目の前にあるPMIをやりきること。そして今後は、さらに規模を大きくするために新しいM&Aに挑戦することもあると思います。未来のプロジェクトでも貢献していきたいですね。また、コロナ禍で中断してしまったグローバルビジネスについても、ぜひ挑戦できればと考えています。そのために自分自身もレベルアップしたいと思います。M&Aの時に感じたのは、自分はジェネラリストでありながら、財務系の知識や経験がまだ足りていません。また、デジタルホールディングスグループの要であるエンジニアリングについても理解がまだまだ足りていません。もっとこれらの分野を深めて、さらに成果を上げていきたいですね。そしていつかはデジタルホールディングスグループのボードメンバーとして、経営に貢献できたらと思います。

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