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「技術が好きなメンバーとともに高め合える環境がある」 博士取得後に異分野へ飛び込んだ新卒エンジニアが感じるオプトで働く魅力

2022.07.15
株式会社オプト
AIソリューション開発部
岩田 大地 Iwata Daichi
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2020年、エンジニア職としてオプトに新卒で入社。広告データの分析プロジェクトを多数担当。2020年下期新人賞受賞。社外活動としても、Nishika仮想通貨価格予測コンペティションで優勝するなど、社内外の垣根を越えて精力的に活動。

※本文は取材当時の情報です。

エンジニアリングについては未経験ながら、株式会社オプトにエンジニア職として入社し、社内外で高い評価を集めている岩田大地。期待の若手データサイエンティストである岩田がオプトで働く理由とは。

大学では、AIやデータ分析が未発達の分野での活用を追求

子どもの頃から何かを突き詰めて考えることが好きでした。大学は東北大学の地球科学系の学科に進学。博士課程を修了するまで、地震に関係する分野を研究しました。博士論文の研究テーマは、地震前駆現象の研究。地震の前には、ラドンという物質の大気中濃度が大きく変化するといわれていますが、本当にそうなのかをデータを用いて研究しました。この研究テーマを選んだ理由は、ブルーオーシャンな領域でコンピュータを使ったデータ分析がしてみたかったから。元々、地球科学のような複雑な物事を分析して解明することが好きなんです。特に地震学領域はAIやデータ分析などの活用がそれほど進んでいません。そういった分野で、自分が得意とするデータ分析を活用して研究し、成果を生み出せたらと考えました。

博士課程も終盤にさしかかり、いよいよ自分の進路を考え始めたのですが、最初はもちろん研究者としての道も考えました。ただ僕が研究し始めた頃から変わらず、まだ地震学の分野においてデータ分析の活用はそれほど浸透していませんでした。このまま研究者の道に進んでも、研究成果を出すには時間がかかってしまうかもしれないと感じました。それよりも「データ分析」という軸で就職活動をして、もっといろいろな世界を見てみるのも面白いだろうと考え、就職活動をスタートしました。

広告業界×データ分析に魅力を感じ、入社を決意

就職活動ではまず、データサイエンス関連の企業を探しました。データ分析の受託会社を中心に受けていましたが、活躍のフィールドが固定化してしまうのではないかという懸念も感じていました。そんなときに、もともとデジタルホールディングスグループであった、データサイエンティストの育成やコンペティションの開催をしていたSIGNATE主催のコンペティションに参加。それがきっかけで同じくデジタルホールディングスグループのオプトでもデータサイエンティストとして活躍できると聞きました。ちょうどその時期は、「◯◯×データ分析」といった、異分野とのかけ算が注目を浴びていました。広告業界についてはまったく知見がなかったものの、新鮮で面白そうだと感じましたね。

面談に進む中で、オプトに入りたい気持ちはどんどん強くなりました。まずは働き方。当時はコロナ禍前でしたが、リモート勤務可だったり、裁量労働制が認められていたりなど、自由度が高くて、自分らしいキャリアを築けそうだと感じましたね。また雰囲気も魅力的でした。人事の方も、いわゆる新卒採用らしいかしこまった雰囲気ではなく、カジュアルに接してくれて話しやすかったです。入社前には、実際に働いているエンジニアとの座談会にも参加しました。そこではそれぞれの興味のある分野について語り合ったり、就職活動に関係ない専門分野の話が盛り上がったりして、今働いているエンジニアの方々も、仕事だから働いているというより、技術が大好きで働いている印象を受けました。自分自身もデータ分析が好きなので、職場の雰囲気になじめそうなイメージが湧きましたね。

もちろん、少なからず不安もありました。オプトではデータサイエンティストではなく、エンジニア職としての募集です。エンジニアリングについては完全に未経験でした。とはいえ、知らないことを調べること自体は大好きだし、研修があると聞いていたのでなんとかなるだろうと思い、入社を決めました。

入社後は、約2ヶ月にわたって研修がありました。はじめの1ヶ月は、ほぼ座学。エンジニアが使う簡単なツールの学習や、Webとは何かといった基礎知識を学びました。残りの1ヶ月間は、チームに分かれてWebアプリをつくりました。この研修はすごく楽しかったですね。お題をもとに、実際に4人1組でチーム開発を行いました。役割分担の仕方から、どんな開発プロセスを選ぶかまで、すべてチームに任せられており、メンバーと議論しながらアプリを開発しました。私たちのチームがつくったのは、美容室の予約ができるWebアプリ。ユーザーがWebページに入って、名前と連絡先を登録し、日付を選んで、空いている美容師さんを選んで、どんなコースかを予約します。予約した内容も、後から確認できる仕様にしました。開発する手順を実践的に学べて面白かったですね。入社前はエンジニアとして活躍できるのか不安を感じていましたが、この研修を通して必要最低限エンジニアとして必要とされる能力が具体的にイメージできました。また、何よりも仲間ができたことが大きかったですね。入社した当時からコロナ禍で、研修もすべてオンライン。座学も一緒に受けていたものの、そこまで交流する機会はありませんでした。一緒にチーム開発をする中で、同期といい関係性を築けたことも、自分にとって大きな収穫でした。

複数の分析プロジェクトを同期2人で試行錯誤し、新人賞を受賞

研修後は、AIソリューション開発部に配属となりました。この部署では、さまざまな広告データの統計分析を担当。基本的に1プロジェクトを1人で担当します。新人の頃はOJT担当者と毎日30分面談の時間があったり、適宜ミーティングでプロジェクトの進行具合を相談することができたりと、1人で困ることはありません。

ただ、入社当初は広告の用語が全然分からず、大変でしたね。研修期間があったとはいえ、やはり現場で使う言葉とはギャップがあり、それを把握するのはなかなか大変でした。とにかく分からないことを泥臭く調べて対応していきました。

周りの人たちの力を実感した出来事があります。それは、1年目の下半期で取り組んだ18個の分析プロジェクトのうちの1つ、広告の運用品質担保のためのガイドライン策定のプロジェクト。属人的な広告アカウントの設計を定型化するために広告運用の実績データを分析し、推奨のアカウントの設計ルールを作るというものです。分析自体は通常通り1人で進めていくものでしたが、新人なのもあって、同期入社の1人と同じプロジェクトを2人で進めるようにアサインされました。そこで、2人でコミュニケーションを取りながら、効率よく分析を進める方法を話し合うことに。分析結果が出ると、お互いが意図していたことを解決できているのか、お互いにレビューし、チェックし合いました。もし自分だけだったら、思考が固まっていた場面でも、仲間がいることで別の方法が思いついて、2人で意見を出しながら分析をすることで、うまくプロジェクトを進めることができました。そして、ただ分析結果を出して終わりにせず、関係部門への説明方法にも配慮しました。使用するツールや方法など、細かな部分も2人で改善を重ねました。その結果、新人賞を2人で受賞することにもつながりました。対外的にも、私たちが分析から導いたルールは全社の基準として採用され、そのルールを導入したクライアントでは、CTRを110%改善できています。

ここで学んだのは、データ分析は、与えられた課題が同じでも、人によってアプローチの仕方が異なり、個性が出ること。この気づきは、今の仕事のやり方にも活きています。AIソリューション開発部では、分野ごとに定例ミーティングがあり、結果を共有したり、悩みを相談したりできます。僕自身が質問をすることもありますし、周りのメンバーが困っているときには積極的にアドバイスをするようになりました。オプトのエンジニアとしての経験はまだまだですが、データ分析の視点では私ならではの考えが活きるところもあります。それにオプト自身も、年次関係なくフラットに、成果を出すために高め合える環境ができているので、メンバーと共に切磋琢磨できていると感じます。

外部コンペティションへの参加や大学での研究で、さらなる研鑽を積む

業務において心がけているのは、何事にも興味を持つこと。仕事に関する内容を網羅的に調べて、いろいろと考えを巡らせながら、今取り組んでいる問題にどんなアプローチができるかを考えています。この思考は研究時代からのものです。研究は興味主導で、分析で出た結果に対し、どういう観点で料理すれば面白くなるかを考えていました。その思考は今も根付いています。元々広告業界自体に興味はありませんでしたが、分からないことに関心を向けて取り組むことで、より精度の高いデータ分析につながっていると思います。また、直近では自社開発の予算配分シミュレーションツールの追加開発による現場からのポジティブな反響も励みになっています。この追加開発では現場の声を拾い、広告費用体効果を基準にした新たなシミュレーション手法を開発しました。特に開発で注力した点は、データの取り込み方や売上の増減が激しいケースでの処理方法などの機能面と、シンプルで直感的に操作しやすいUIです。そのおかげもあり、結果として運用者のシミュレーション作成時間を1人あたり約30分削減できました。加えて、次月の広告予算を精緻に予測できるようになったことで、お客様とのコミュニケーションがより具体的な会話に近づいたといった現場からの嬉しい声にも繋がっています。

ほかにも自己研鑽のために、外部のコンペティションに参加したり、副業として大学の研究を続けていたり、社外活動にも積極的に取り組んでいます。外部のコンペティションに参加するのは、単純に好きだから。さまざまな人がどんな手法でと取り組むのかを知る機会にもなるので、自分自身の勉強にもなります。コンペティションを通じて、データ分析をするうえで陥る罠や気をつけるべき点が実践的に見えてくるところも多く、業務にも活かせていますね。ときにはメンバーにも情報共有し、オプトとしてレベルアップできるようにしています。

大学の研究は、付き合いからはじめたものでした。意外にもオプトで培った経験から、新たな視点でデータ分析を進めることができたりして。日々、驚きが多いですね。社会人としてデータ分析の実験を積んだ経験を研究にも活かすことができ、面白みを感じています。

データサイエンティストならではの視点でビジネスを

こういった柔軟な働き方ができるのも、オプトならではの魅力だと思います。入社以来、フルリモートで働いていますが、コミュニケーションについては、意図的な雑談の機会や業務から少し離れた機械学習勉強会という輪読会が設けられているので、特に支障はありません。また、オンライン会議ツール「Gather」を導入してエンジニア組織独自のコミュニケーション活性化も図っています。メンバーも入社前に感じていた印象通り、技術が好きな人が多いです。周りの人と話しているだけで知的好奇心が満たされる環境ですね。しかも自主性が高く、トップダウンではなくボトムアップでやりたいことができます。評価項目についても、自分の課題や興味をもとに上司と相談しながら作成します。自分自身で考えるからこそ、納得できるし、目標に向かって追求できていると感じます。技術が好きで、どんどん物事を追求していきたい私としてはぴったりな環境だと思いますね。

今後の目標は、引き続きデータ分析をベースとして、インターネットネット広告の分野で幅広く応用できるようなテーマに取り組んでいきたいです。具体的には、シミュレーションツールの追加開発で取り組んでいる広告予算配分のR&Dを考えています。また、分析やツール開発をして終わりではなく、研究としてしっかり取り組んで対外的な発表も行いたいです。そして、もっと技術を学び、ビジネスにも還元できるような存在を目指していきたいです。