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今改めて問う、OJTのありたい姿とは。リモートワークにおける人材育成で大切にしたいこと。

2021.08.24
大堀 貴久 Ohori Takahisa
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2018年に新卒でオプトに入社。
オプト入社以来、ダイレクト広告のクリエイティブディレクターとしてクリエイティブ制作に従事。
2020年よりOJTトレーナーとして活躍し、下期にはベストトレーナー賞を受賞した。
現在は、新規事例創出の新たな仕組み作りを進めつつ、複数業界にて幅広い媒体とFMTの効果改善運用に取り組んでいる。
 

コロナ禍の影響によってリモートワークの導入が進むなか、多くの企業が頭を悩ませている課題の一つが新人教育。オフラインであれば可能だった、細やかなケアが難しくなった今、コミュニケーション豊かな環境はどうやってつくればいいのか。そんな問いに真正面から向き合ってきたのが、2018年に新卒で株式会社オプトに入社した大堀貴久だ。2020年下期のベストトレーナー賞を受賞した彼が考える、withコロナの新しい人材育成のありたい姿とは。

目の前がパッと明るくなるような「面白い」仕事を

突然ですが、みなさんは「面白い」という言葉の語源をご存じですか? 「面」は目の前、「白い」は明るくはっきりしている様子を意味していて、つまり「面白い」というのは元々「目の前がパッと明るくなる」といった意味を持っていたのだそうです。

この由来を知って以来、「面白い」という言葉が、私の人生のモットーになりました。就職活動を進めるなかでも、私自身「いつか、世の中の課題を解決し、誰かの目の前をパッと明るくできるような面白い仕事がしたいんです」と語っていました。そんな青臭い言葉を笑う人も多くいましたが、真剣に耳を傾けてくれる大人たちがいる企業に出会いました。それがオプトです。

入社してからは、ダイレクトクリエイティブパフォーマンス3部で、クリエイティブディレクターとして働いてきました。主に手がけているのは、バナーや動画広告。戦略立案から、デザイナーへのディレクション、コピーライティング、進行管理、効果測定など、提案から納品までのあらゆるプロセスに携わっています。

仕事をするなかで心がけているのは、ダイレクトマーケティングの視点だけではなく、ブランディングとして広告を捉えること。目に見える数字として結果を残すことはもちろん大切ですが、クライアントのブランドイメージも醸成したい。もちろん、一筋縄ではいきません。今でも試行錯誤の毎日です。課題解決のためのロジカルな思考能力と、それを感性に訴えかける形で具現化する表現力の両方が、日々高いレベルで求められる。それがこの仕事の難しさでもあり、やりがいですね。
 

毎朝30分の「何でも話せるミーティング」を1年間

昨年はOJTトレーナーとして、新人教育にも携わっていました。当初懸念していたのは、コロナ禍の影響によってリモートワークが前提になること。側で様子を伺いづらい環境では、どうしてもお互いの心の機微が伝わりにくいものです。すぐ横で働いていれば何かあったときにはすぐに声をかけられますが、それもできない。Slackでいつでもやり取りできる環境があるとはいえ、仕事をはじめたばかりの頃は、何か困ったことがあっても「こんなことで先輩を煩わせていいのかな…」と、自分から助けを求めることを躊躇してしまいがちです。けれど、そうした関係が続いていれば、大きなミスにもつながりかねないし、何よりもトレーニーである新人たちが成長できません。

では、どうやってオンライン環境で信頼関係を構築すればいいのか。きっと「魔法の杖」のような解決策はないんです。むしろ大切なのは、日々の小さな積み重ねです。私の場合、まずは勤怠管理を徹底しました。ひとつひとつの作業にかかった時間を正確に把握していれば、どこで躓いているのかも自然と見えてきます。

もうひとつ取り組んだのが、朝の30分間ミーティングです。ここでは直近の仕事の話ではなく、何でも自由に話せる雰囲気をつくることを心がけました。愚痴でも不満でも、ここだけなら何を言ってもいいよ、と。「こんなことを言ったら、学生気分だと怒られるんじゃないか…」といった感じで相手が萎縮してしまうと、どうしてもミーティングが形だけのものになってしまいますから。

この朝ミーティングは1年間、欠かすことなく続けました。ある程度までトレーニーが成長すると、ミーティングの頻度を減らす人も多いのですが、私はむしろ仕事が慣れてきた秋から冬にかけて、精神的に孤立してしまわないかが心配だったんです。それに、毎日のミーティングは、私たちトレーナーにとってもさまざまなメリットがあります。トレーニーの口を通じて、他のOJTペアの様子も伝わってくるし、他部署の様子もわかったりする。いわば出社していたら当たり前にわかる社内の「空気」を、オンラインでも感じることができるんです。だから実は私自身も、毎朝のミーティングを楽しみにしているところがありました。
 

スコアリングツールを活用して、成長の手応えを

指導にあたっては、オプトの育成ツールも活用しました。そのひとつがルーキーコンピテンシースコアです。これは各部署で求められる資質を数十の項目に分類し、その達成度を私たちトレーナーが1~5までのスコアで評価するもの。各項目には「Officeソフトの習熟度」という基礎的なものから、「クライアントへの提案力」といった実践的なものまでが網羅されています。このスコアをトレーニーと共有することで、成長の度合いを視覚的に把握することが可能になります。

毎日のようにスコアを採点し、結果を細かくトレーニーと共有する人もいますが、私の場合は、採点は1~2週間に一度、結果の共有は2カ月に一度程度としました。これくらい期間をおくと、目に見えてスコアが伸びるので、トレーニーも自分の成長をすごく実感できる。OJTの指導方針を決めるというよりも、モチベーション維持のツールとして活用した形です。

社員同士がそれぞれのビジネスナレッジを動画で共有できる、オプト独自のナレッジマネジメントシステムである「HRDC ラーニングポータル」も役立ちました。ここには例えば、「ベテランの営業社員が語る、営業のテクニック」といった動画がアーカイブされていて、YouTubeを見るような感覚で、いつでも自由に視聴することができます。トレーニーの仕事が思ったよりも早く終わった日などは、HRDC ラーニングポータルでの自学を推奨していました。

ほかにも「おすすめのショートカットキーリスト」といったTipsをまとめた資料や、参考になる過去の提案資料などを閲覧できる「Quarry(クオリー)」というツールも効率的な成長をサポートしてくれたと思います。このように社内でナレッジをしっかりと蓄積し、それを共有する仕組みを整えていることが、オプトの人材育成の大きな強みです。

OJT制度を一対一の関係に閉じ込めない。みんなで育てるカルチャーがある

ツールもさることながら「会社全体で新人を育てていこう」というカルチャーにも助けられました。まさに、その名の通り「みんおじぇ(みんなのOJT)」という制度もあって、ここではほかのOJTや先輩トレーナーと意見を交換することができます。「自分だけで後輩を育てているわけではない」と実感できるから、トレーナーとしてのプレッシャーをひとりで抱え込むこともありません。部長クラスも参加してくれるため、新人の顔つなぎの場としても最適です。

人事のみなさんも、いつも細やかにサポートしてくれました。一番大きいのは、「ときにはトレーニーとトレーナーの相性が合わないことがある」と、よく理解してくれていることです。私たちの場合、幸いそうはならずに済みましたが、「もし上手くいかないことがあれば、我慢せずにいつでも相談してください」とトレーナーにもトレーニーにもきちんと伝えてくれています。みんおじぇにしてもそうですが、一対一の閉鎖的な関係性をつくらないことは、OJTを成功させる上で非常に重要なポイントだと思います。

もうひとつ大きいのは、社員の誰もが「この教育方針は、本当に正しいのだろうか?」と本気で試行錯誤していることです。これだけ変化が速い時代なので、働き方をめぐる価値観ひとつとっても、数年前と今とでは大きな乖離がある。だから人材育成においても「これが正解だ」と決めつけずに、常にマニュアルや方針をアップデートしていくことが必要だと思うんです。オプトは、私たちトレーナーが現場で感じる課題感を汲み上げて、それを翌年以降の新人教育にしっかりと反映してくれています。オンラインでの人材育成にもスムーズに対応できたのも、こうしたフレキシブルさが根付いていたからです。
 

後輩の成長が、自分自身の成長の起爆剤に

多くのみなさんのサポートや、トレーニーのがんばりもあって、2020年度の下期にはベストトレーナー賞をいただくことができました。けれどそれよりも嬉しかったのは、やっぱりトレーニーの成長を実感できた瞬間です。最初はあんなに苦手だった効果測定のレビューが、こんなにスムーズにできるようになった。わかりやすいパワーポイントを作成して、お客様の前で物怖じせずにプレゼンできるようになった。傍から見ると小さな進歩かもしれませんが、ずっと伴走してきたトレーナーからすると、そういう一歩一歩が本当に嬉しいんです。

なかでも感心したのが、あるコンペへの参加者を部署内で募集していたときのこと。トレーニーの彼女もなかなか忙しい時期だったのですが、パッと手を上げて担当者に立候補したんです。入社した頃は「わからないからできない」が口癖だったのに、いつのまにこんなに主体的に動けるようになったのかと驚きました。そういう姿を見ていると、私自身も「もっと成長しなきゃ」と思えてくる。トレーニーに影響されるように私も以前よりも積極的にコンペなどに挑戦するようになりました。

こうした経験から改めて実感したのは、「人と人の化学反応は、今までにない新しい価値を生み出す」ということです。実際オプトには大きな野心やユニークなスキルを持った人材が、まだまだ大勢隠れていると思うんですよ。そういう人同士をつなげれば、新しい価値創造に向けて、世の中をパッと明るくするような面白い広告やサービスやプロダクトをどんどん送り出していける。そう本気で信じられるようになったことが、トレーナーとしての一年間を通じて得た、一番の収穫なのかもしれません。
 

【左:2020年新卒トレーニー(長谷 奈都季) / 右:OJT担当(大堀 貴久)】

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