マネージャー座談会 ~どこでもワークのマネジメントのリアル~
2006年株式会社オプト入社。データやSaaSに関わる新規事業立ち上げに複数携わり、子会社を設立し代表を経験。2019年オプトへ帰任し、ECチャネルの最適化を担う部門の責任者に着任。チャネルを横断した戦略支援を行うべくECチャネル戦略部を組成し、事業拡大中。2021年12月に京都へ移住。
2013年株式会社オプト入社。企業のSNS活用支援やブランド活動支援、LINE活用によるマーケティング支援など幅広い業務を経験し、2019年より部長に着任。また2021年よりデジタルシフト社の執行役員に就任し、2022年3月からLINE事業を統括。現在はCX共創事業本部本部長に着任。 2021年4月に北海道へ移住。
2015年株式会社オプト入社。アプリデータマネジメントツール「Spin App」の開発プロダクトマネージャー、2017年よりスマートデバイステクノロジー部 部長に従事。「ONE’s Data」などのデータ系プロダクトの事業責任者を経て、2023年1月より執行役員就任。マーケティング・アセット領域管掌。2021年11月に福岡へ移住。
デジタルホールディングスグループでは、2022年4月に「働き方のタネ」を導入しました。
「働き方のタネ」とは、デジタル時代に合った働き方を模索し、多様なキャリア形成やより多くの自立人材を育むことを目指す、当社グループ独自の制度・仕組みの総称です。(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000851.000014848.html)
グループ社員の多様な働き方やキャリア観、事業成長に対する考え方などに触れ、これからの働き方を一緒に考えるきっかけのひとつとして座談会を開催しています。
本記事では、2022年12月6日(火)に開催した、日本国内であればどこでも就業拠点として定めることができる制度「どこでもワーク」を活用し、オンライン中心のマネジメントに挑戦している社員3名によるマネージャー座談会の様子をレポートします。
どこでもワークのGoodやMoreについて
最初のテーマは「どこでもワークのGoodやMoreについて」です。個人としてはもちろん、組織やマネージャーからの視点でもお話を伺いました。
早田
「個人としては、まず心身への好影響が挙げられそうです!いつかは地元の北海道に戻りたいと前々から考えており、望んでいた生活を手に入れられている充実感があるので、心の健やかさを感じます。メンバーのみんなに会えないさみしさも感じますが、月に1度くらいは東京に行っていて、なんだかんだ会えてはいるので関係が途切れることもなく、自分が暮らしたいように家族と丁寧に暮らすこともできバランスが取れています。アポイントや会食も出社時に集約することで濃淡をつけられることが自分にあっているということも、この制度のおかげで気づくことができました。」
岩本
「僕はQOLを上げることや、母校の九州大学とも連携したいということを考慮し、地元の九州に移住しました。専門職であるエンジニアから中心にリモートワークが広がっていくと思い、積極的に取り入れたいという思いもあります。移住して効率は圧倒的に上がりました。住環境をはじめ、いろいろなものに投資できるようになりました。気分転換を兼ねた出社はしにくいので、オフラインという手段がひとつないという点はMoreかもしれませんね。マネジメント観点でいうと、僕が東京に行くタイミングがメンバーの出社のきっかけにはなっていて、チームもより活性化するので、それはリモートワークならではのマネジメント手法の特徴の一つだなと。一方で、地方移住しているメンバーは東京にほとんど行っておらず、そのメンバーとの交流は構築できていないため、どのように集まって交流するかはこれからの課題です。」
山岡
「僕は引っ越しに伴い、子供の転校や家の売却など、ドタバタもありつつ地元の京都に家族で移住しました。親族が近く、親戚づきあいができるようになったし、親の面倒も見られるのが移住して良かったことです。どこでもワークそのものというより都心にいるか地方移住しているかの違いであると思っていて、離れたところにいるという点に絞ると、Moreはほとんどないです。ちょっといいことがあった時とかに、みんなで飲みにいくぞー!ができないことくらい?ただ、矛盾しているようですが、メンバーと飲みに行く回数自体は増えました。特定の日に東京に行くのでそのときに出社しているメンバーとは飲みに行っています。そういえばハイブリッド形式のミーティングって難しくないですか?あれはMore。何かうまくやれる方法があったらすごくいいなー。」
どこでもワークでのマネジメントの工夫について
続いては、先駆者としてどこでもワークを活用している3名にオンライン中心でどのようにマネジメントをしているのか、その工夫を伺いました。
岩本
「僕らの組織はもともとSlack文化が強かったです。チャンネルを統合して使いやすいように整えたり、各個人が情報発信をするtimes(※1)推奨という状況はつくるべきですし、スタンプを押して反応したり盛り上げる文化は必要ですね。メンバーと会う日をつくるために、出社日もルールとしてあったほうがいいとは個人的には思っています。
あと、オンラインMTGで質問するときは全員一斉にチャットで送るのとかいいですよ。例えば、今座談会に参加してくださっているみんなで『どこでもワークに対して悩んでいること』について1分後にそれぞれチャットに投稿してみてください。こうすると結構みんなの意見を収集できるんですよ。他の人の意見にも流されないし。ハイブリッドとしてもおもしろいなと。」
(※1)Slack上でのチャンネルのことで、個人の自由な発言の場のこと。見た人がコメントやリアクションを送ることもできる。
山岡
「自分が遠くに住んでいるからこそのマネジメント、というものは考えていないです。うちの部署は僕が京都で、沖縄、佐賀、大阪にもメンバーがいます。気が付いたら東京都内在住はひとりかふたり。バラバラが当たり前であることを受け止め、それに対して何かするということは考えていないです。会う機会をどう作るかは考えていて、年に1回部署全員で合宿をしています。」
早田
「僕も地方移住しているから工夫をしているというつもりはないです。バーチャルオフィスoViceを取り入れて声がけができる環境にしたり、Slackの勤怠のやりとりが少しでも雑談にあふれるように簡易日報を送るようにしたり。そういう工夫はしましたが、それは点々バラバラでも同じ仕事をやっているから声がけができたらいいなという気持ちでやったことです。
対話は距離があっても減らしてはいけないというのは心がけているので、メンバーに電話する機会は増えたかもしれません。悩んでそうだな、つらいことあったんだろうなというのを察知はできるので。それが身体を伴わなければならないかというと個人的には否であると思っています。」
どこでもワークに向いているのはどんな人?
どこでもワークに向いているのはどんな人?というテーマでも考えをお話いただきました。
早田
「自由と責任は常々つきまといますよね。今までは横に人がいることで頑張れていたということに気づく人もいるかもしれない。それって何で?と考えた時に自分が熱くなれるものを目指してほしいなと思います。家にいるのは家族くらいになるから、自分を律することとか、仕事やコトに対してのプロ意識がある人のほうが良いのかもしれないです。あとはせっかくだから場所が違うゆえの人脈や経験を楽しめる人のほうが向いているのかもしれない。シンプルに寂しがりやさんには向いていないかもしれませんね(笑)」
山岡
「一語一句同じです(笑)あとは制度でしかないので結局今後変わる可能性もある。制度がきっかけになるのはいいことだと思うけれど、制度があるからということだけで移住をすると、仮に、会社の方針がみんな出社するという方向性に変わったら、対応できないっていうこともあるかもしれない。そのあたりの覚悟があるのであれば、向き不向きはないと思います。」
岩本
「おっしゃる通りですね。きっとこれからオフライン出社も増えますが、自分はオンラインでもその分Slackでのコミュニケーションや東京に出社のタイミングを工夫する等、自分で責任を取れる人が良いと思います。あとは上長の手助け無しにリズムを作れること。 そこの線引きくらいはあってもいいのかもしれないですね。」
メッセージ
最後に、どこでもワークの活用を検討している方や、同じマネジメント層に向けてのメッセージをいただきました。
早田
「どこでもワークを全員せよと思ったことはありません。会社がくれた制度や機会を選びたいなら選んだらいいし、選ぶ人を批判もせず理解する姿勢があったら良いのかなと。自分で選ぶことができるというバッファがないと変化し続けるデジタルホールディングスグループにおいて辛いのではないかとも思いますし、受け取りたければ受け取ったら良いのではないでしょうか。」
岩本
「制度の使い方が肝で、何でもかんでもOKというよりは自由と責任だなと。メンバーが責任をとれるだけの度量があるかはマネジメント側でチェックするというのが同じ矢印を向くうえで重要。多様な働き方は採用の強みであり文化の強みであるならば、マネジメント層は一枚岩で意見をもっておくことが望ましいと思います。どれくらいの頻度で出社するか、デジタルリテラシーを高めよう、オフラインで会えないからこそSlackをうまく使おう等、ガイドラインを作っていくことは必要なんじゃないかなと。」
山岡
「どこでもワークが気になっている方がいたら、移住することをまずは決めて、どう成立させるかを考えたほうが楽しいんじゃないかな。自由に行きたいところにいって点々としたらいいし、そういうことができる時代に生きていることがタイミングとして幸せ。いろんな人に協力してもらう必要があり、迷惑をかけることもあるかもしれないけど、それぐらい考えて進められる人たちがたくさんいる会社のほうがいいんじゃないかなと思いますね。僕ら3人は先んじて制度を活用しているので、何か聞きたいこととかあれば気軽に声をかけてください!」
座談会の参加者からは、「色々な意見があって面白かった。」「どこでもワークであってもマネジメントの本質は変わらないと感じた。」「自身の自立はもちろん、マネジメントしているメンバーの自立心をいかに育てるかも重要。」等、様々なコメントが寄せられました。
このような座談会は今後も定期的に実施をしていく予定です。