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デジタル化に「伴走」したい。挑戦を続けた伊藤が語る地方中小企業DXの未来。

2021.08.31
伊藤 雄剛 Ito Yugo
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1978年生まれ。グロービス経営大学院(MBA)修了。2006年に株式会社オプトに入社。2010年ソウルドアウトの立ち上げに参画。西日本営業部長を経て、2013年に株式会社サーチライフの取締役に就任。ヤフー株式会社との資本提携、株式会社電通デジタル・ホールディングスとのJVを設立。2016年に当社執行役員で営業管掌、2018年よりメディア・テクノロジー開発を管掌。2019年3月より取締役COOに就任。2021年7月アンドデジタル株式会社の代表取締役CEOに就任。

「全力を尽くし、限りなき成長の仕組みを創出する。」というミッションを掲げ、今年7月に新たに設立されたアンドデジタル株式会社。地方中小企業のDX支援に特化した同社が目指す未来、そして、代表取締役CEOに就任した伊藤雄剛がこの事業に懸ける想いとは。

華やかでなくとも、がむしゃらに。

振り返って見ると、私のキャリアは決して華やかなものではありません。学生時代からデザイナーを目指し、印刷会社に就職したのはいいものの、「元気がいいから」という理由で配属されたのは営業部。デザインなんか一切せずに、飛び込み営業ばかりしていました。それでも「石の上にも3年」のつもりで、仕事自体は精一杯頑張りました。結果、200人程の営業マンのなかで、トップ10に入れるくらいには、営業もできるようになった。それで自信をつけて、いよいよ憧れの広告代理店に転職しようということで志望したのが、オプトだったんです。

とはいえ、当時はネット広告が盛んになる前のこと。オプトも150人くらいのまだまだ小さな会社でした。ともあれ転職後も変わらず営業一筋の毎日でした。そんな私に、最初の転機が訪れたのは2010年のこと。現在のソウルドアウトグループの会長である荻原猛さんが「中小・ベンチャー企業が抱えている多くの問題を解決したい」という想いを掲げ、株式会社ソウルドアウトを立ち上げました。この想いに共感して、私も同社にジョイン。これまでの経験が評価され、営業部長を任せていただきました。
 

1億円の借金を抱える赤字企業を、4年で優良企業へ

それから3年ほどして、今度はソウルドアウトの子会社としてインターネット広告の運用代行事業と教育事業を展開していたサーチライフという会社のCOOを任せられることになります。栄転に思えるかもしれませんが、実は最初はあまり乗り気ではなくて。というのも、当時のサーチライフは、年間で大幅な赤字を計上していた上に、約1億円の借金を抱えた会社だったんです。それを立て直すということは、どうしても気が重くなる。でも結果的には、ここでの経験はビジネスマンとしての自分を大きく成長させてくれました。

それはひとえに社長を務めていた山中仁史さん(現SO Technologies株式会社取締役会長)が、大きな裁量を与えてくれたおかげです。COOとして、営業から広告運用、人事、事業開発まで、事業のあらゆるフェーズで自分の考えた施策をどんどん試すことができました。挑戦を繰り返して失敗したときは、また次の施策を打ち出していく。ベンチャー企業ならではのスピード感が、本当に刺激的でした。ちょうどその頃、MBAの取得を目指して社会人大学院に通っていたことも良かったのだと思います。大学院で学んだ最新の経営理論を、実践の現場ですぐに試せるのだから、これ以上の学びはありません。

当時は寝る間もないくらい忙しかったのですが、それがちっとも苦にならなかった。「ビジネスの面白さに目覚めた」というと大げさですが、経営のポジションで会社を動かしていくことが楽しくて仕方がなかったんです。ヤフーとの資本提携など、スケール感のある経営判断にも携わることができました。そうした取り組みの結果、サーチライフは約4年間で借金を全て返済し、年間で1億円近い営業利益をコンスタントに計上する企業へと成長を遂げます。ここでCOOとして得た自信と学びは、今も私の大きな財産です。
 

もっと地方中小企業のデジタルシフトに寄り添いたい

サーチライフのCOOを退くと、ソウルドアウトの執行役員などを経て、現在は今年新たに立ち上げたアンドデジタルという会社の代表を務めています。ソウルドアウトグループのなかでのアンドデジタルの役割は、「地方中小企業のデジタル化を加速すること」です。

先ほどもお話したように、ソウルドアウトは「日本全国の中小・ベンチャー企業の売上向上に取り組む、デジタルマーケティング支援企業」として設立された会社で、この10年でその役割をしっかりと果たしてきたという自負があります。一方で、実際に支援できているのは、ある程度の事業規模がある企業に限られるということも事実です。デジタルマーケティングによって成果が最大化するフェーズに至っていない地方中小企業には、十分な支援ができていないのではないか。そんな課題を抱え続けてきました。

そこでアンドデジタルでは、より小規模な企業のデジタルシフトにフォーカスし、その成長に寄り添っていきたい。具体的には、デジタルインテグレーション事業「カシカ」「クラウドインテグレーション支援」とDX教育事業「ジッセン! DX」、さらにDX人材の派遣・紹介事業の3つを効果的に組み合わせることで、DXツールの導入から運用、PDCAサイクルの構築、人材育成まで、デジタルシフトを実現するために必要な、あらゆる支援を提供していきたいと考えています。
 

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もっと迅速に、もっと挑戦を。それがベンチャーの戦い方

とはいえ、現時点ではまだまだどの事業も立ち上げ段階。個々のサービスやプロダクトにしても、お客様へのヒアリングを繰り返しながら、創っては直しの繰り返しです。暗中模索で不安になることもありますが、同時にこのアジャイル的な取り組み方は、ベンチャーの最大の武器でもあります。まずは何よりもスピードを優先して、PDCAを回しながら徐々に質を高めていく。こういった動きも、ベンチャー企業ならではの醍醐味だと感じます。

もうひとつ、私たちの武器になるのは、リスクを恐れないことです。「挑戦せずに失敗しないこと」よりも、「挑戦して失敗すること」を評価するとメンバーにも明言しています。世間をあっと言わせるような事業を生み出せるのは、いつだって失敗を恐れないチャレンジャーだけです。

スピード感と挑戦心。このふたつをカルチャーとして社内に根付かせるために、「Be max to speed , to challenge , to crew」という行動規範も定めました。「to speed」と「to challenge 」は言わずもがな。最後の「to crew」とは、もちろん「仲間のため」。やっぱり「スピード」にも「挑戦」にも、どうしても怖さがつきまとう。それは僕ら経営者だって変わりません。でも、だからこそメンバー同士が互いに感謝し合い、信頼できる関係を築いていくことが重要になるんです。

こうした行動規範を徹底するために、Be maxなメンバーを毎月表彰する「Be max賞」という制度も設けています。ほかにも毎週リモートで開催される全社会議では、Be maxな行動をした人やそのエピソードを、グループに分かれてシェアしたりもしています。こうした施策は、メンバーのエンゲージメントを高める効果もある。まだまだ50人くらいの会社ですから。堅苦しい雰囲気はなしにして、顔の見えるフラットな関係を築きたいです。
 

地方中小企業のデジタルシフトは、社会課題の解決に直結している

ここまでお話してきたように、ソウルドアウトに移籍した頃から、私は一貫して「地方中小企業を元気にすること」を目標に掲げてきました。どうしてそこにこだわるのか。ちょっと恥ずかしいのですが、私は子どもの頃から「正義の味方」になりたかったんです。悩んでいる人、困っている人を助けたい。そんなシンプルな思いが、私の行動原理です。現在、日本という国の経済構造のなかで、都市部と地方部の格差は大きい。また、中小企業は大企業と比べて、労働生産性の格差も広がっており、経営者の高齢化や後継者不足を受けて、休廃業・解散企業は年々増加傾向にあります。実際に、僕も社会人経験のなかで、志半ばで事業を諦めざるを得なくなった方々を、この目で何人も見てきました。自分の仕事に誇りを持って取り組んでいるかっこいい経営者の皆さんが、泣くほど悔しい思いをしている。私は、少しでもそんな人たちの力になりたいんです。

日本の法人の99.7%を占める中小企業のデジタルシフト支援することは、そのまま日本経済を活性化させることにも繋がるはずです。デジタルシフトを実現した魅力的な企業が地方に増えていけば、地元で働きたいと考える若者たちの受け皿にもなるでしょう。つまり、僕たちの仕事は「生産性の向上」や「地方創生」といった社会課題の解決に直結しています。だからこそ、今まで以上にスピーディーにチャレンジを続けていきたい。3年以内に「地方・中小企業のDXといえばアンドデジタル」と呼ばれるような会社を目指して、さらに事業を加速させていきます。
 

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